橘井堂 佐野
2005年8月4日

フジロック初出演
photo★フジロックでのsanch“橋本潤/佐野史郎/GRACE/エマーソン北村”
7月31日、苗場の『FUJI ROCK FESTIVAL '05』に出演してきました〜!!!
実は我がバンド“sanch”佐野、橋本潤/b、GRACE/perc、エマーソン北村/key……4人揃ってのLIVEは2回目。
とはいえ、エマーソンとは20年来の付き合い。
GRACEとも一緒のバンドをやるようになって5年が経ちます。
潤とは一昨年からだけど、今年は二人でのLIVEもけっこうやってますね。
前バンド『佐野史郎とライスカレー』の時は大音量だったけど、このバンドはどんどんアコースティックになってるみたい。
ですから、エコロジーを掲げる、ソーラーシステムで電力をまかなっている「ジプシー・アヴァロン」のステージは僕等にとってとてもやりやすい環境でした。

29日から3日間のロックフェスを観客としても楽しみつくしたかったけど、前日までNHKさんの金曜時代劇のロケで茨城に行っていたので、いったん東京に戻っての日帰り……という強行軍。
初日の大好きなイギリスのバンド「MUSIC」、結局まだ一度もLIVEを体験してなかったし……観れなかったのはちょっと悔やまれますが……高橋英樹さんをお相手に、時代劇でもロック魂注入してまいりましたヨ!

キーボードのエマーソンは今回のフジロックで大活躍。
LEYONA、エゴラッピン、そしてsanch……と縦横無尽!
前日にはエマーソン、ステージがあったのでいち早く様子を知らせてもらっていました。
何と2日とも雨続きだったよう……どしゃぶりだから……と雨、ぬかるみの対策を万全にしていきました。

…が!!!
我等が到着した時には、ナント、ピーカン!!!
ウ〜ン……誰の行いがよかったのか……。
出演時間の12時30分までに余裕をもって到着していたので、サウンドチェックも万全でした。
photo★sanchのゲストヴォーカルで参加の加藤紀子さん
そ、そして、8月10日発売のアルバム『ショートムービー』(BUY→  http://www.towerrecords.co.jp/sitemap/CSfCardMain.jsp?GOODS_NO=890320&GOODS_SORT_CD=104)でも ボーカルで参加してもらった加藤紀子さんが、LIVEでも歌ってくれることに!
事前に東京でリハは済ませていたのですが、当初からフジロックには行っている……というので急遽、1曲飛び入りのかたちで参加していただきました。
「ゲストボーカルを……」といって紀子ちゃんを呼び込んだ時の観客の反応は相当意外だったようで、「おおおお〜!!!」と、山のなかで響いておりました。

サウンドチェックでは本番ではやらなかった『セントラルアパート』のサワリもちらり……。
とにかく、そよ風が吹くなか、みんな傾斜した草の敷地の地べたに腰をおろして、の〜んびりと観てくれてました。
お客さんも、アヴァロンでは観たこともないくらい人が入った……とのことでした。
1500くらいはいたらしい……。

ステージ上の僕等も上る客席の向こうの山まで見上げながら、実に心地良く演奏できました。
……いや、やはり、ちょっと緊張して、歌詞も間違えるし、コードは忘れるし、エンディングのキメもアヤシイものでしたが…。
それでもね、曲が進むにつれ、ノッてやれました。

そうそう、苗場のプリンスホテルからステージ裏まで車で行ける道があるのですが、アヴァロンは、ホワイトステージからは歩き。
みんなで楽器もってエッチラコッチラ……。
どこのステージの傍にも屋台が出ていて、これが、どこもオイシイんだ!!
お昼はカレーを食べました。
楽屋のテントではステージのスタッフや、出演者が出入りして……OTOさんも夕方出演なんで覗いてくれたり……。
僕等の後に出演の、おおはた雄一さんとCDの交換したりね……(これがスンバラシイアルバムでした!『ラグタイム』っていうんだけど、唄はもちろんのこと、おそろしくキレイなギターの音してるんだ)。
ワイワイと賑やかで否が応でも気分は盛り上がります。
マネージャーのナベ氏や事務所のU女史もかけつけてくれました。彼等はそれぞれ毎年フジロックに行っているので勝手知たるもので、でもやはりいるだけで心強い。
何故か音楽好きが集まるんだなあ〜。

じゃ、セットリストをば……。
1、アドヴェンチャー
……新曲です。曲は以前からあったのですが、フジロックのオープニング用に歌詞を書いた……のです。当然、アルバム未収録。
オープンチューニングが弾いてて気持ちいいんだ……。
使用ギター:マーチンD-28('74年ころ)
2、嘘でもいいから好きといって
……アルバムとは違うアレンジで。こっそりと小さく。はじめてエレガットギターを使いました。
使用ギター:AriaAC70FCE
3、WAVE
……御存じ、ブラジルの大コンポーザー、アントニオ・カルロス・ジョビンの名曲。
アヴァロンステージがエコを唱っているので、生前からいち早くエコロジーを唱えていたジョビンに敬意を表して。エマーソンのキーボードが心地よく、晴れ渡った青空のもと、そよ風にのって山に響いておりました。ボサノヴァ・スタンダードのインストゥルメンタルは増えていくかも…で…す。
使用ギター:AriaAC70FCE
4、いつもいっしょ
……ここで加藤紀子さん登場!以前ドラマで共演した時や去年の舞台でも楽屋うらで、フレンチやボサノバの趣味が合い、フランシス・レイの『男と女』みたいなのがやってみたくて手伝っていただきました。アラン・ドロンとダリダ(日本ヴァージョンでは細川俊之と中村晃子)の『あまい囁き』を意識して、ベタベタのラヴソングをば…。ねころがって聴いてくれてた恋人たちがイイカンジになってくれたら本望です。アルバムでは吉川忠英さんが美しいガットギターを聴かせてくださいます。
使用ギター:AriaAC70FCE
5、ともだち
……中学や高校の同級生がたてつづけに亡くなったことで、ともだちを大切にしなければ……と出来た曲。ひとごとではありません。誰も若くして亡くなるとは思ってなかったでしょうから。近くは高田渡さん、八雲のおともだちのお母さんも他界してしまいました……。ここからグッとロックっぽくなってきたかな……?ブルースコード展開の曲。
使用ギター:マーチンD-35('67)宝物デス!!
6、あわてずさわがず待っていな
……シャウトしました!ニール・ヤングが大好きなのが露骨に出てる曲。アルバムではエレクトリックセット。いい演奏だったんじゃないかな?
使用ギター:マーチンD-35(’67)

いやあ……気持ちよかった……高揚しました。
やっぱ、野外……それも自然のなかはいいや!
この日、一番大きなグリーン・ステージでの「くるり」は超最高!!!でしたが、岸田繁クンも「フジロックに出るのは気持ちがええよ!」と言ってました。同感!!
「くるり」は段かいを踏んで少しづつ大きなステージへと上っていったんだよね。我等も次なるステージ、「フィールド・オブ・ヘヴン」をめざしたいもの。
「くるり」の新曲、『スーパースター』もよかったし、デビュー曲『東京』も良かった。常に新鮮なのはスゴイことだ!脱帽。

オレンジ・コートの「ウエストロード・ブルース・バンド」、グリーンの「エゴラッピン」「くるり」、ジプシー・アヴァロンのサヨコオトナラ(OTOさんたちのバンドです)、ACOUSTICS GO GO(大江慎也+花田裕之+井上富雄……アコースティックなルースターズ!?)どれも我が道を行っていて気持ちよかったです。
まあ、ビールもかなり飲んだけど…。

アヴァロンはしかし、観客として観ていても気持ちいいな……。'71年に行った「中津川フォークジャンボリー」と同様の感激でした。
……そうか……野外のステージは何回かはやってるけど、自然のなかでのLIVEは格別で、何かが違うな……。
やはり、わざわざ出かけていかなければ味わえない……会場内を移動するのにずいぶん歩くしね……特別だったなあ〜。
……ちょっとふくらはぎがイタイです。

最後、雨が降ってきて、それでもみんな濡れながらLIVEに参加してるのもイイカンジでした。
我等はバックステージを控えのホテルまで30分くらいかけて濡れながら歩いたのですが、途中、グリーンステージの後ろにさしかかった時、どしゃぶりの雨のなか木々の向こうに見下ろせるステージごしの何万人もの観客がライトに浮びあがって、バンドの音はこもってよくわからないのだけれど、これがまた、なんだか夢のような音で、現実とは思えないような光景でした。すべてがスローモーションで動いているような……。
一番印象的だったかな……。

また、参加したいフジロック!でした。
http://www.fujirockfestival.com/index.asp(奥まで入っていくと、写真やらなにやら……雰囲気がわかってもらえると思います)

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