雑記帳

二〇〇五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神有月 霜月 極月

二〇〇四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神有月 霜月 極月 

二〇〇三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神有月 霜月 極月

二〇〇二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神有月 霜月 極月

二〇〇一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神有月 霜月 極月

二〇〇〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神有月 霜月 極月

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橘井堂二〇〇一年弥生三十日

「2001年宇宙の旅」の試写を観てきました。
「ル・テアトル銀座」にて。
そう、1968年のロードショーの時、70mmシネラマスコープで公開された「テ アトル銀座」の後に建てられた、同じところで。
ちなみに、この建物はホテルやなにかも入っていて、「ル・テアトル銀座」は以前は「セゾン劇場」として使われておりました。
芝居小屋として、僕も一度立ったことがあります。
ところで、その「2001年宇宙の旅」ですが、やはり素晴らしかった!
公開当時の33年前、1968年、僕は島根県の松江は一畑(いちばた)デパートの最上階にある「一畑劇場」で観ました。
この映画館も、今はデパートごと当時の場所にはなく、それを想うと、少々オセンチになります。
なにしろ、この劇場で色々な洋画を観て来ましたから・・・当時はニューシネマが台頭してきたころで、ホント、刺激的でした。
「おかしなおかしなおかしな世界」「サウンド・オブ・ミュージック」「ジョンとメ リー」「if・・・もしも」「パリは燃えているか」「バーバレラ」・・・数え切れません。
そして、この「2001年宇宙の旅」。
田舎の映画館でしたから、シネラマの設備などはなく、それほど大きなスクリーンでもありませんでしたけれど、圧倒されたのをよく覚えています。
あの「黒い板」・・・モノリス・・・とはいったい何なのか・・・と国語の授業で語り合ったり、休み時間に類人猿の真似をしたり・・・そうだ!
その辺りからだったんだ!
演じたい・・・という欲求が現われてきたのは・・・。
宇宙観、死生観・・・そんな根源的な問いかけは、ものごころついた頃の幼児の問いかけと同じだったので、いとおしい作品となったのでしょう。
それにしても、実際に「2001年になったら、46歳か・・・」と数えていた中学生の想像が現実にやってきてしまって、「2001年になったら、やっぱりこの『2001年宇宙の旅』を上映するんだろうなあ」と想っていたことが実現され、ある意味では夢が叶ったともいえます。
しかし、その夢はさらなる「死」へと向かう夢でもあるので、今の心持は少年の時とはずいぶんと違っていますが…。

ところで、実は1978年にリバイバル上映された時にも観ていたのです。
パンフレットが残っていたのですが、その時のことはあまり鮮明に覚えていないんですよね。
テアトル東京のパンフレットだから、シネラマで観ていたのかなあ…?
だとしたら、もっと覚えているような気がするんだけど…。
新宿武蔵野館だったのかなあ・・・?
当時23歳・・・どうしてたんだろう?

ともあれ、デジタルリミックスされ、音響も良く、画像もCGを寄せつけぬ力強さがあり、素晴らしい!
古い技術にケチをつける人もいるけれど、どうしてだろう?
技術・・・とは志のことだと思うのだけれど…。
この映画に身をまかせている間、本当に心地よかった。
必見!
そして、キュブリック監督に感謝。

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橘井堂二〇〇一年弥生二十六日

昨日から火曜サスペンスの「救命救急センター3」が始まりました。
そうそう、先日、「2」が放送されていたようなのですが、連絡ミスがあり、スケジュールに載せること出来ませんでした。
申し訳ありませんでした。
で、今回のは6月くらいの放送になるようです。
斉藤由貴さんと兄妹の役で、由貴ちゃんは女医さん、私はミニコミ誌の編集長。
リラックスして、楽しんでやってます。
追い詰めるような役もまたやってみたいんだけどね。
俳優の仕事って、一作ごとに違う職業になってしまうんですよね。
方法論からして正反対のアプローチをすることなんざ、しょっちゅうで・・・。
ま、とは言っても、何やっても同じになってしまうんですけどね。
スンマセン・・・。

恵比寿の病院のロケを終えてから、夕方まで時間が少し空いたので、渋谷の百軒店の名曲喫茶「ライオン」で読書。
ふるーい佇まいがお気に入りで、昔からよく使っているのです。
パソコン使う前は原稿書くのに使ったりね。
珍しくリクエストなんぞしたりして・・・イヤ、お店の人に勧められたので。
バッハのコーラルプレリュードのオルガンが気持ちよかった。
おなかがすいたので、やはり百軒店のカレー屋さん、「ムルギー」で、卵カレーを。
ここのカレーは美味しいよ!
こういう時間が一番シアワセかもしれない。
いかんな。
そういや、確かに「ライオン」には、疲れたオジサンたちが結構たどり着いて来て、クラシック音楽に身任せて、癒されているものな。
都会のオアシスとはここのことです。

photo★テレビプロデューサーの中村"博士”女史と。
夕方、市ヶ谷で、「駿台アイルランド国際学校」の卒業記念講演を、小泉凡さんと一緒に。
小泉八雲・・・ラフカディオ・ハーンの文学を通して、アイルランドと日本のことをお話しました。
ケルト文化には、ますます刺激を受けています。
幻想文学、ロック・・・好きなもののルーツはここにあり・・・のようです。

懇談会を終えてから、ちょっと阿佐ヶ谷へ。
ジャズのお店、「吐夢」で、ちょいと一杯。
映画「カラオケ」でもお世話になった俳優の織本順吉さんの娘さんで、テレビプロデューサーの中村"博士”女史が来たので一緒に飲みました。
阿佐ヶ谷では他に「鈍我楽(どんがら)」などのお店もやってるオーナーの矢野さんとはもう、25年来のおつきあいです。
やっぱり、佐野は中央線な人? たまには、ゲーノージンらしく、麻布や六本木にでも行って、遊べよ!
ゴルフでも始めるか?(笑)
photo★吐夢の矢野さんと和ちゃん
ああ、また(笑)なんて使ってる!
しっかりしろー、さのしろー・・・ああ、ドツボだ、オヤジだ!
どっかーん!!!

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橘井堂二〇〇一年弥生二十一日

ああ、いい天気だなあ…。
なんだかバタバタしてたからな・・・今日はオフだし、髪でも切りに行くかな。
今年は花粉症から開放されたと思っていたんだがなあ・・・3〜4日前から何だか鼻が出るし、目も痒い…。
外に出るのがちょっと…とも思ってしまうなあ。
しかし、春らしい良い天気だし、散歩がてら街をぶらつくのも悪くない。

えーっと、昨日は「特命リサーチ」の収録。
そんなに時間もかからなかったし、みんなのコンビネーションもとても良かったナ。
「ハンニバル」をやはり観ていた川平慈英とアンソニー・ホプキンスの話しで盛り上がったけど、彼は「羊たちの沈黙」の方が面白いと言っていた。
…ナンデ!
と意見をぶつけ合うのも、これまたコンビの良い証拠。
やっぱ、ヤツは明るい!
オレはダークサイドの官能を愛して止まないのだ。

そんな私なので、おとといの「クイズ$ミリオネア」はあかんかった!
筆記試験は6位と、平凡ながらまあまあクリアしたものの、やはり並べ替えで、分からなかったり、「これは!」と思う問題でも、どうしても早く押すことが出来ず、屈辱の敗退。
あーあ、すっかりイジケテしまいました。
…しかし!
現場は面白かったよ!!
ずっと、大笑いしておりました。
みのもんたさんは、やはりワルーイ目をしておりました。
片平なぎささんが、すごくブリブリしていて、場内の笑いを取っておりました。
ウーン・・・・恐るべし!
お笑いタレントの人たちは、やっぱ凄いな。
テレビというものを自分のものにしちょる。
わたしゃ居心地が悪かっただよ…トホホ…。

さ、グチはこのくらいにして・・・と。

レコーディングしてたんですよ。
タイムスリップ時代の自分の曲で唄っていないものとか、新曲も。
セルフカバーは、どうしても、タイスリのアレンジの呪縛から逃れられず、難しいこともありました。
が、総じて成果アリ。
新曲が良いんだよね、やっぱり。
新しいメンバーで取り組んでいることだし、ここは時間をかけてでも、良いアルバムにしたいですよ。
セルフカバーと、新曲の2枚を同時に出しても面白いかな・・・なんてことも思ったりして。
ま、あせらずに、ゆっくりと・・・。
楽しみに待っていて下さい!
それまでは、LIVEへどうぞ!!

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橘井堂二〇〇一年弥生十三日

ここのところ、日々細かいお仕事が続いてます。
どっぷりドラマや舞台に入っているわけでもないので、なんだか落ち着きません。
ひたすら原稿を書かねばならぬというのに!
そんななか、昨日はといえば、演劇評論家の扇田昭彦さんがやっていらっしゃるNHKのトーク番組に出演。
放送は6月くらいらしいですが、芝居に関するあれやこれやを語りました。
全てが網羅されたわけではないですけれど、演劇人としての佐野を知っていただくには、手っ取り早いかも。
JIS企画の第2弾、竹内銃一郎、作・演出の「チュニジアの歌姫」も併せて放送するようです。
今年の10月には山崎哲、作・演出「春」の公演も決まっていますし、来年のJIS企画も決定しております。
今一度、舞台を通して、仕切り直しの時期に来ているのかもしれません。

photo★お孫さんの平井健太郎さんに「貼雑年譜」のオリジナルを見せてもらう。
そのあと、ナント!
江戸川乱歩邸へ!
雑誌「ダ・ヴィンチ」の取材で。
「貼雑年譜」(はりまぜねんぷ)という、乱歩の生い立ちなどを自ら記したものもあるファイルの復刻が創元社から出たので、その特集を。
因みに、私、購入いたしておりましたが、チトお高い・・・が、これを逃すと二度と手に入らない。
お孫さんの平井健太郎さんらと共に。
現物を手にして、興奮状態!
おまけに乱歩の書庫である蔵まで拝見させていただいて・・・おお!香山滋のサイン入り、初版のゴジラ!
「江戸川乱歩先生へ   香山滋」だってよ!
洋書もすごいな。
ははーん、やっぱりレ・ファニュの「アンクル・サイラス」とか原書で読んでたんだな。
photo★念願だった蔵の中で香山滋の献辞のある『ゴジラ』本を発見し大喜びの佐野。塔晶夫名の『虚無への供物』の献呈本、稲垣足穂の『ヰタ・マキニカリス』の見たこともないような版などお宝の山。水木しげるさんの本棚と似ているような気がしました。
「アンクル・サイラス」は、小泉八雲も帝大でテキストに使っていたらしいからな。
タルホの「ヰタ・マキニカリス」の見たこともない豪華本があったし・・・タルホと乱歩の交友関係も怪しいな。
…ああ、もうたまらん!

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橘井堂二〇〇一年弥生七日

興奮さめやらぬ「ハンニバル」の余韻…。
今日は何を思ったか、とんでもない食事へとなだれこんでしまいました。
仕事も、一段落といったところで、「ゴジラのいる島」の執筆を続けるばかりの状態なのですが、今日は、マキが地元の「むさしのFM」でDJしている番組のゲストの打ち合わせで、久しぶりに「めいなCo.」の浦山秀彦氏が来宅。
後からパートナーの熊谷陽子御大も…愛犬2匹を連れて…。
「めいな」は、林海象監督の映画「夢みるように眠りたい」の音楽の時からの付き合いで、タイムスリップのプロデュースや、我が監督作品「カラオケ」でも音楽を担当してもらった戦友です。
2階で打ち合わせをしている間、実はインターネットの仕事で、検索サイトの http://www.blink.co.jpのブックマークの整理をしておりました。
八雲は今日は学校から帰った後、体操教室へ。
浦山たちとも別れて、マキはLIVEのRHがあるので新宿のスタジオへと向かいました。
娘との食事を、何時もならばマキが用意をしておいてくれるのですが、時間もないし、ここはオトーサンが何とかするよ・・・と買出しに…。
が、そこは生来のナマケモノ。
体操教室に迎えに行きがてら、娘を誘って久しぶりに地元のレストラン「ルボンビボン」へ。
「ルボン…」は吉祥寺にある南欧料理の店で、オイシイんだ!
でもって、リーズナブル。
オーナーのトシさんの人柄もあって、お店はいつも賑わっています。
「今日のオススメは・・・」
というトシさんの言葉に耳を傾けつつ、注文していた品は無意識。
「白子のムニエル」
「ハンニバル」のことは多くは語れないけれど、目の前に出された皿に目は点。
同じくリドリー・スコット監督の「エイリアン」を観たあと一週間は魚が食べられなかったことを思い出す。
が、今回は猛烈な食欲!
どういうコッチャ!!!
赤ワインを飲み干す手つきも何時しかレクター博士を真似たりして・・。
おお、コワ。
まるで「燃えよドラゴン」のブルース・リーおたく状態。
八雲はけれど、そんなことはおかまいなしで、「オイシイ!」を連発。

なんだか、プレスだらけの雑記帖になってしまいました…。

ギャガコミニュケーションの方・・・ご一報ください(笑)。
うわ! 決して使ったことのない(笑)まで使っちまったぜ!

「ブタのエサ」「幻覚」「『ブレードランナー』のディレクターズカットではなかった時の、『未来世紀ブラジル』の使いまわしカットの元をとったこと…」
笑える映画の恐怖は、生きる希望だ!
あ、思い出した!
故・松田優作さんの陣中見舞いで、「ブラックレイン」の撮影を大阪の製鉄工場に観に行ったんだけど、リドリー監督の真横で、監督業を目の当たりにしたんだ!
かっこよかった・・・と、ミーハー。

とっ散らかったところで、お開きに。

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橘井堂二〇〇一年弥生六日

photo★主演のアンソニー・ホプキンス、制作のディノ・デ・ラウレンティス氏とその公私にわたるパートナー、マーサ・デ・ラウレンティスさんも舞台挨拶に。
観てきました!
「ハンニバル」!
良かったぁ〜。
プレミア試写会ということで、主演のアンソニー・ホプキンス、そしてフェリーニの「道」やロジェ・ヴァディムの「バーバレラ」リドリー・スコットの「砂の惑星」など数多くの名作を生み出してきた、制作のディノ・デ・ラウレンティス氏やその公私にわたるパートナー、マーサ・デ・ラウレンティスさんも舞台挨拶に!!!
客席の方も、隣には永作博美さん、おお、渡辺満里奈さん、佐伯日菜子ちゃん・・・
あらら、戦友、賀来千香子さん・・・ベンガル、綾田俊樹、熊谷真実の3人トリオの各氏、泉谷しげる氏・・・まあ、列挙しきれませんが、どこにでも顔を出すワイドショー目当てのタレントさんたちは別にして、コアな俳優陣は見逃せないと駆け付けていたようです。
内容は、もちろん、1作目の「羊たちの沈黙」の10年後のストーリーなのですが、さすが、リドリー・スコット!
とにかく、上品この上ない!
でもって、大笑いできる!
下らなさ過ぎて、高級なんだかクソなんだかわからない状態を味わえるなんて、表現として最高、最上のものでしょう。
現代の「吸血鬼ドラキュラ」、「ノスフェラトゥ」・・・ゴシックロマンスの香り漂い、マニアならば余計にたまらん!
ベラ・ルゴシ、クリストファー・リーに継ぐ、吸血鬼俳優、アンソニー・ホプキンス……。
その知性と、冗談さ加減と、非情さに心底敬意を表します!

それにしても、リドリー監督は日本というものが薄気味悪いようで、それは、「ブラックレイン」や「ブレードランナー」にも端的に表れていますが、人肉を食らうということと、豚の肉を食らうということに差異を見ていなかったかもしれないこの土地の人間の眼差しは、ある意味では正しく、そのことの折り合いをつけようと戦っているようにも読めます。
しかし、それも、数千年のことなのか、数万年なのか、何百年のことなのか・・・
我々もまた、その眼差しに怯えるので、こうして向かい合うと歓喜にうちふるえるのです。

これから放送予定の乱歩の「陰獣・・・闇の脅迫者」のエンディングの発想は、しかし、この映画とまったく同じもので、パクれるはずもないのですが、普遍的な表現方法こそが、実はいつでも新しいものだという驚きの再確認でもありました。
ちなみに、例の、冬彦ちゃんのころ、「羊たちの沈黙」を観て、蝶のコレクターにしようと美術さんが言ったのでした。
あれから10年・・・久々の賀来さんとの再会が「ハンニバル」の場所だったことさえ、オソロシイ・・・。

しかしなあ・・・先日収録した「真剣10代しゃべり場」というNHKの教育番組で交わされた10代の若者たちとの会話は噛み合わなかったなあ・・・。
途中で帰っちゃう奴もいて、それはそれで正直でよろしいと思うのですが(もちろん留める人もいる)、どうしても演出家に言われてそうしたとしか見えないのは、実際にどうだったかは別としても、テレビというメディアが日常で、演出という行為がとても身体に染み付いている日本なのだからだなとも思いました。
どう思うか・・・ではなく、どうなっているのか・・・この映画のこととか話合いたかったな。
そうすれば、同じ土俵で語り合えると思うのに・・・モラルは必要か?とか、援助交際は良くないか?なんてテーマで話し合わせるNHKの番組制作の、若者を観る眼差しにこそ意義あり!
良いか悪いかを戦わせて、それぞれが自分の価値観の場に引き寄せて・・・人肉を食う是非をこの映画は本質的に突いているし、それは武田泰淳が「ひかりごけ」でとっくにやっていたかもいれないけど、そんな関係性を解いていく眼差しに興味を持っていかないのは、やはり、多くの大人と言われている人たちがそうだからなので しょうか?
はっきりとした答えがでなければ、答えにならない・・・とか、結論を一言で提示しなくてはモノは伝わらない・・・とか、そういうどこかで聴いてきたことを言うのは止めてくれ!
そんな、自らとの対峙は、無意識の底にある自意識を見なくてはならないから、それは辛い作業だけれど、そのことで救われることも多いはず。
何の意味もないことに、血道をあげることこそ美しい・・・事実、全てに意味なんかありゃしない。
あるとしたら、それを見ようとする自分の中にだけ・・・そう、だから、ストーリー、オハナシはとても大事。
全ての意味をオハナシから解いて行き、無意味の美しさを知る・・・。
ああ、だから・・・わかる・・・ことは感じることだと、今一度教えてください! センセーイ!

ちなみに、僕は中学生の時に、スタンリー・キュブリック監督の「2001年宇宙の旅」を題材にして「あの黒い板は何だろう?」と国語の授業をした故・石賀昇先生の授業がわすれられません。

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橘井堂二〇〇一年弥生三日

photo★月照寺の大ガメ。宍道湖の石を背中に乗せたため、暴れなくなったという。ガメラのはしりだったのかも。あるいはボマルツォ。
今日はひな祭り。
これから八雲のお友達たちが集まって、パーティーです・・・というか、オトーサン、オカーサンたちの飲み会ですな。
そして明日は、私の誕生日・・・ああ、46歳!
もうすぐ、50歳だあ!!!
気分は16歳でも、30年という時間は確かに過ぎてしまったんだなあ・・・。
30年前といえば、三島由紀夫の自決の翌年、中津川フォークジャンボリーに出かけた年、親友、アズキやエカ、メガネ、キョージたちと会った年・・・。
ZEPPELINIIが出た年・・・脈略なく思い起こされます。
さて、そんな故郷、松江には法事やら仕事やらで、しょっちゅう帰るのですが、祖母の四十九日と、山陰中央テレビの仕事で2月末にも帰っておりました。
松江藩、7代目藩主、松平冶卿(はるさと)公、通称、不昧(ふまい)公の番組リポートです。
ローカル番組ですが、なかなか中身も充実していて、面白かったです。
不昧公は茶人でもあり、茶道の流儀や茶器の目録編纂や名器収集をした人物です。
不昧流として、茶道の流派としても、その名は知られています。
殿様の手前ですから、居丈高で、利休の流れから外れた斬新な新しいものかと思っていると、そうでもなく、茶道のあらゆる情報を残し、整理し洗練し体得した、かなりの人物のようです。
生誕250年ということで、去年も東京のデパートで展覧会が開催されたり、地元松江でも、4月から県立美術館で国宝も数多く揃えての開催が決まっています。
地元の人間でも、そんなに詳しくは知らないからね・・・。
これは見逃せないな。

photo★松江城からみた宍道湖。左の奥に見えるのが嫁が島。
でも、考えてみれば当たり前だと思っていたんだけど、松江・・・というか、出雲、雲州では、日常的にお抹茶をいただいています。
ちょうど、コーヒーや紅茶を飲むように・・・。
やはり、お茶が生活に密着しているという意味でも、それを庶民にまで定着させた不昧の功績は大きいのかも知れません。
松江城に行ったり、不昧のお墓のある月照寺に行って、頭をなでると長生きするという大亀を見たり(小泉八雲の『知られざる日本の面影』にも紹介されていて、この亀は夜中になると町に出て暴れまわるという伝説が残っている)、佐野の家とは個人的にも深いお付き合いをさせていただいている不昧ゆかりの茶室「管田庵」の有澤家を訪ねたり・・・。
天気にも、まあ恵まれ、美しい大山(だいせん)や宍道湖の景色も堪能しました。

郷土愛に燃える佐野ですが、本当に良いところだから、是非、一度は行ってみて!

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