橘井堂／タイムスリップの周藤アキタカ、逝去

橘井堂　佐野
2025年1月31日

タイムスリップの周藤アキタカ、逝去

1984年に結成したバンド、タイムスリップのオリジナルメンバーは、夢野ワンダvo、石川真希vo,key、佐野史郎vo,g、嶋田久作b の四人でしたが、嶋田が抜けた後、しばらくして参加してくれたのが周藤アキタカでした。
そのアキタカが先日、1月17日、松江の自宅で亡くなりました。
急な知らせに驚きました。
まだ60代半ばでしたし、逝ってしまうには早すぎます。
アキタカとは1999年にタイムスリップが解散するまで一緒に演奏していましたし、解散後も「佐野史郎とライスカレー」のベーシストとして参加してくれていました。
アキタカは同じ故郷、松江の南高校の後輩で、僕が高校時代に同級生と組んでいたバンド、WIND CITYのドラムのメガネの弟。
メンバー全員、東京で暮らしていた頃、メガネのアパートで一緒にチラッとギターとベースで合わせてみたところ、上手いな〜と思ってバンドに誘った記憶があります。
同級生のBOWWOW、VOWWOWの山本恭司も褒めていたくらい上手いベーシストでした。

バンドで一緒に演奏していた時、さまざまな一流ミュージシャンが参加してくれていましたので、思い返せばアキタカにとっても夢のような演奏ができていたのかもしれません。
忘れられないのは、加藤和彦さんに誘われて、京都駅前の野外ホールで演奏した時。
フォーク・クルセダーズの再結成解散の流れで、加藤和彦さんと坂崎幸之助さんのお二人で演奏した時に、対バンとして泉谷しげるさんらとご一緒させていただいたのでした。
この時のメンバーは、僕のほかはドラムがGRACE、ベースはアキタカ、ギターはその頃はJAGATARAのEBBYでしたが、ロックスターらしく、失踪してしまい、急遽トラで山本恭司にお願いしたのでした。
他にも元キャロルの内海利勝さん、子供バンドのうじきつよしさん、鮎川誠さん、鈴木茂さん・・・夢のようなセッションを繰り広げていたのでした。
のちに一緒に演奏していたエマーソン北村氏とはタイムスリップの1stのレコーディングからのお付き合いでしたし・・・。
何よりも、遠藤賢司さんと一緒に何度も演奏できたし、エンケンも「アキタカくん」と可愛がってくれていました。

それほどのベーシストでありながら、ミュージシャンとして生き抜いていくには、そしてこの日本という社会で生きていくには、あまりにもアキタカは繊細すぎたのかもしれません。
事故死ではあったけど、苦しみから解放されたところもあったのかな？

アキタカ、これまで本当にありがとう!!
安らかにお眠りください。

★タイムスリップの2ndアルバム「おくすり」の時の写真。

★よく演奏していた吉祥寺のライブハウス「マンダラ２」にて。

★マンダラ2にて。

★愛用していたフェンダーのプレシジョンベース、70年代のかな？

★内海利勝さんと。

★鮎川誠さんと。

★鈴木茂さんと。