平幹二朗さんが亡くなられた。
82歳は、今の時代では大往生とは言えないだろう。
まして、ドラマ出演中だったとのこと・・・。
平さんとは1987年の「帝都物語」でご一緒させていただいてから、ずっとお会いすることはなかったけれど、今年、WOWOWのドラマ「沈まぬ太陽」で、ワンシーンだけとはいえ、久しぶりにご一緒させていただいた。
ひと言ふた言、時の流れの速さや、歳を重ねてきたことをお話ししただけだったが、心に残る一時だった。
今年は、平さんの故郷、広島で杉野希妃監督「雪女」のロケが行われ滞在していたたのだが、中国山地の山あいの町、上下で撮影があった。まさにその地が平幹二朗さんの故郷。上下の古い芝居小屋から映画館にと受け継がれていた建物があり、平さんはそこで一人芝居の公演でいらしたというお話しを聞き、故郷への想いも強く感じました。
平さんは蜷川幸雄さんとの数々の舞台が有名ですが、僕は、深尾道典脚本、田中登監督の「金属バット殺人事件」が忘れられません。
心に残る作品の数々を人々に残していらした大先輩のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
合掌