これまでに、何度も植田正治さんの写真のことは綴ってきたけれど、家族の肖像ともいうべき植田正治の演出写真の中で”カコちゃん"として親しまれてきた増谷和子さんがお亡くなりになった。
7月16日、死因は脳内出血とのこと。
10年前の2008年には、カコさんの娘さん、仲田薫子さんも40代の若さで亡くなられ、ずっと寂しい想いでいらしたことだろうけれど、植田正治さんの写真世界に残された永遠性に救われる感覚も覚える。
2004年に仲田薫子さんからお誘いいただいた、鳥取県伯耆町、大山(だいせん)の麓に座す
植田正治写真美術館 での企画展「松江」のトークイベント。
そこには、植田正治の写真を愛する、そしてその世界に共振するたくさんの方々のお力があった。
薫子さんは植田正治写真事務所のプロデューサーとして、カコさんは、何より、実際に植田正治のアシスタントとして、現像を手伝ってきた方だ。
ご実家の鳥取県境港の植田写真館では主人の植田正治さんが写真を撮りに出かけている間、カコさんがシャッターを切ることも多かったという。
そうしょっちゅうお会いすることはなかったけれど、薫子さんやカコさん、植田正治さんのご家族には、本当に親しくしていただき、また、多くのことを学ばせていただいた。
心よりご冥福をお祈り致します。