|  2000年7月6日
 
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| 7.29佐野史郎ソロ・ライブを語る |  
| 何故、「タイムスリップ」という長年続けてきたバンドが、数年前、活動停止状態になったのかといえば、真っ先に挙げられるのが、ヴォーカル、そして、作詞、作曲を手がけていた、90年代半ばの、夢野ワンダの脱退である。 私の高校時代からの仲間、タイスリでは、レコーディング時や、時にはLIVEもサポートしてくれていた小豆沢茂との結婚という、思わぬ展開に、松江に住むことになった二人を祝福しつつ、しかし、ここはひとまず、いっそのこと解散しようという話にはなったのだ。
 もともと、私と夢野、そしてマキで始めたこと故、嶋田久作がスタート時には数年オリジナルメンバーとして参加してくれてはいたものの、誰か一人でも欠けてしまえば、もう、バンドとしての機能は果たさないと考えたのだ。
 しかし、バンドの名前なんぞは、所詮名前、音楽を続けていこうという意思の元、再び活動を再開。
 夢野も作曲での参加、そして「たまにはやっても良いかな?」のノリで、タイムスリップとしては「たんす」「おくすり」に続いての三枚目のCD、「3」を作った。
 が、夢野が抜けた後のLIVEは、必然、マキがメインヴォーカルをとることとなり、私がヴォーカをとる作品も増えた。
 この間、ソロアルバムを作ったことも、良かったのか、悪かったのか・・・。
 こうして、トライアングルのバランスは崩れ、私が抜け、残ったメンバーで「マキニカリス」を結成。
 私も、ギター一本でもLIVEを・・・との想いもあったが、なかなか実現せず、悶々としていたところに、昨年の30周年記念LIVE企画で火が付いた。
 殊に、松本隆さんの「風街ミーティング」、遠藤賢司氏のロフトでの30周年記念LIVEへの出演で、高校生の頃から敬愛していたふたつの核がはじけたのだ。
 「はっぴいえんどうけんじ」なんぞと言って燃え上がっていた高校生の頃。
 そして、やはり高田渡さんや、エンケン、そしてクラスメイトのギタリスト、山本恭司たちとの共演となった、我が故郷、松江の、音楽の故郷、かつ溜まり場である喫茶「MG」の30周年記念LIVE!
 もう止められない。
 楽屋でばかり、ギターをもてあそんでいたって仕様がないのだ!
 勿論、その間、アナログLPを作ったマキニカリスからの刺激も大きい。
 彼らの小箱系のクラブへの出演なんぞも、タイムスリップがやってきた音楽が今ごろになってシンクロしてきた感じすらあって、羨ましくもあったのだ。
 よく、10年早すぎた・・・などといわれるバンドもあったが、大概そういうバンドは伝説となっている。
 しかし、20年早かったと云われる(?)タイスリは、あるいは夢野ワンダは、伝説になろうはずもなく、椎名林檎の元祖としてマニアックに聴くしかあるまい。
 さあ、そうして期は熟し、予てから一緒にやろうと約束していた、元じゃがたらのEBBY、マキニカリスを抜けることになったのは、偶然なのだが、タイスリからの重いベース、AKITAKA、そして、エンケンの30周年のLIVEで知り合い、ぶっ飛んだ、沢田研二さんのツアーもやってる、ドラムのボンゾ・・・ならぬGRACE!のメンバーが揃ったのだ。
 音は・・・ニール・ヤング&クレイジーホースや、バッファロースプリングフィールド、ZEP、モビーグレープ・・・まさに、温故知新を地で行くバンド。
 そして、伊福部昭!
 エンケンやはっぴいえんどがとっくの昔にやっていたことかもしれないが、ゴリゴリとした音が私は聴きたい!
 出したい!
 ええ、10代だろうが40代だろうが、知ったことか!
 ・・・ということで、SHIRO SANO、LIVE HOUSEに戻ります。
 じゃ、7・29に!
 
 
今回のフライヤー。南青山マンダラの地図はこちら。
http://mandala.gr.jp/aoyama.html
 
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