2000年4月2日
ごめんなさい あなたのために わたしは何もできないの 明日別れるつもりならば もっともっと優しくして ねえもっと もっとよ
わたしを見るその瞳の奥 とまどいの光見つけた そんなに私が嫌いならば 二人の思い出全部消して今すぐ
ごめんなさい あなたのために わたしは何もできないの 明日別れるつもりならば もっともっと優しくして ごめんなさい あなたのために わたしは何もできないの 明日別れるつもりならば もっともっと優しくして ねえもっと もっとよ お願い
どこからかピアノ練習曲 どこからか子供たちの遊ぶ声
青いもみじの木洩れ陽を抜け 小さいお店でサイダーふたつ 扇風機はカタカタと花瓶を撫ぜて 小さくオーケストラ流れてる
やっぱり夏は終わりそう 空が高い少し眠い
ダブルベッドが収まるくらいの 大きなたんすが欲しいの その中にあなたを隠しておくの 陽に当たらないあなたは そのうちだんだん透き通ってきて きっと見えなくなってしまうでしょう でもその前に小さなカメレオンになって 鍵穴から逃げてしまうかしら
だってわたしのたんすには ビロードの赤やレースの白 緑や紫 ゴールドとシルバー あらゆる色が揃っていて しかも四面鏡張り 太陽のかわりのスポット・ライト あなたの体が玉虫色に輝くとき どんな宝石よりも奇麗でしょう 行かないで
ダンス ウィズ ミー ダンス ウィズ ミー ダンス ウィズ ミー ダンス オールナイト ロング WOW WOW
そっと胸の中に 少しづつ拾い集めて 今日もまた通底器を抜けて 持って帰ったよ 長い 光った 透き通る 丸い 冷たい にぎやかな こっそり夜中に磨いては 秘密の戸棚に並べてる あらゆるカケラが宝物よ
どれ程彷徨ったのだろう わたしの体は変わらない 思い出すあの第二理科室 シダとコケの天国だった 青い空に吹い込まれ昇り続ける わたしは胞子 星になる
今でも夢であなたに会って 目覚めた朝はガラスの涙 わたしのハート凍らせないで
わたしはガランス 涙のガランス 涙はガランス 氷のガランス 氷はガランス 溶けゆくガランス
ああこうしてガラスに頬を 押しあてあなたの姿探せば いつかすべてがガラスに融けて
夜に輝くメリーゴーランド 森の中で回るよ 月明りの中に飛行機 よぎれば星屑降る みんな踊ってるここはパラダイス 終わりのないフェスティバル もう帰らない
みんな踊ってるここはパラダイス 終わりのないフェスティバル もう帰らない
ひとりで風が吹く町 歩いてきたのよ お願い神様 今夜は 時計を止めて 夜明けにしないで
ねえ大好き あなたと二人だけのとき そう素敵な あなたとわたしだけの夜 初めて知ったの愛する重さと痛みを
あなたの胸の鼓動しか もう聞こえてこない お願い神様 今夜は 時計を止めて 夜明けにしないで
ただ こうしてベンチに坐っていると 冷たい紅茶のプールの中に レモンをたくさん浮かべて 泳ぎたいと思うの
とても切ない気分 胸がちょっと苦しい 森の中はとても涼しいし キラキラ木洩れ陽まつげにからむし すれ違う観光客たちも みんな安らかな感じがするわ
あなたは来ないのかしら 背びれがかゆい あたし眠いわ えらを広げる
よどむ緑の景色をさけ 大きくひれを打ってみるの 生温かな水は嫌い ウロコをきれいにする
あなたは寂しいかしら 鼻腔がむずがゆい あたし好きよ 目を閉じる
ゆれる藻草の中にひそんで 口から泡を少し吐くわ 流れる水はゆれる鏡 尾びれを少しゆらす
わたしはあなたが好き 海に沈んじゃうぐらい あなたは何も知らない わたしがいつも一人で 感じる機械を抱きしめていること
砂の上に寝ころびでたらめに歌うの 過ぎてゆく脈博の音にあわせながら この唄を忘れてしまわないように 心の中でお祈りをしたの
感じる機械を抱きしめながら 感じる機械を抱きしめながら……
だめだよ窓を開けては 外は通りじゃないんだ 星々の散らばる浮かぶ部屋
話し始めたのは誰からだろう お茶も飲まずに話し込んでいた 解けずにいた宇宙の不可思議 解けてしまったその時に
幼い頃の友達に電話してみた まだわたしを覚えてる? ずっと会っていないけど 何だか急に思い出したの 失恋のような天気 今日は梅雨入り
これからしばらく こんな天気が続いて 遠い町では 湖に沈む夕陽も 見えないでしょう
ほら海の底の宇宙では 時が星が眠り 悲しいことも嬉しいことも 遠い昔のことみたい ひとりで泳ぐには広すぎるけど ふたりで泳ぐには寂しすぎるね
振り向けば夜の海はキラキラ キラキラ こんな夜は夢も見れない 漂う光はきっと 黄色いバラのマチエール ひとりで泳ぐには広すぎるけど ふたりで泳ぐには寂しすぎるの ひとりで泳ぐには広すぎるけど ふたりで泳ぐには寂しすぎるね
髪がはぜるわ危ない予感 指先にチリリとシグナル 行き来する人気付かない この街角いつでもそうなの ネガフィルムの色 生温かな風
その時通りはまるでステージの様に ストロボの中に浮かんだの 風だってゴオと吹いた
わたしは雷が好き 台風や嵐も好きだけど こうして電気をまとって 踊り出したい今日もシビレルわ スパーク スパーク わたしはエレキガール