稽古場での一ヶ月を終え、いよいよ劇場へ……。
何年やっても、舞台の初日を迎える時というのは、何ともいえない緊張感と不安と、お客さんが入ることで、どのような化学反応を起こして、作り上げてきた作品が変化するのかが楽しみなものです。
初日を観に行くのが楽しみ……というお客サンも、結構いらっしゃるようですね。
劇場に入ると、稽古場とまず違うのは、きちんとしたセットがあります。
照明や音響も本番どおりに入って、役者さんそれぞれの舞台上の動きや、舞台裏から楽屋までの導線を確認したりします。
小道具ひとつ、ドアノブひとつに至るまで、演技と密接な関係があります。
そういった細々としたことを確認しつつ、劇場では稽古の続きをしたり、最終的には本番どおりの「ゲネプロ」なるものをやります。
そこでは役者ばかりでなく、各部署の修正点などを確認して本番に挑みます。
映画でいえば、0(ゼロ)号試写…というやつです。
なにを、こんなにクダクダ説明しているんだろう……?
やはり、高揚しているのだな……。
ところで、今回の「マダラ姫」は見所満載なのですが、個人的には、自分のシーンはさておき、加藤紀子さんと広岡由里子さんのシーンが好きなんだあ〜。
オトナのオンナのヒトって、こんなに可愛かったっけ……?というぐらい、お二人のやりとりは絶妙!! 広岡さん、どうしちゃったの!?
う〜ん、芝居というと、どうしても女性のお客サンが多いんだけど、このお二人を見逃す手はないんじゃないかなあ〜世の殿方たちよ!!
紀子姫は石井喧一さんとの二人のシーンでも丁丁発止しており、これもまた、なんともオヤジ心をくすぐります。
イカンイカン、なんだかただのミーハーみたい。
オレは出演者なのにい〜!!
あと、小日向文世さん、ぶっちぎり!!
もう、今のこのヒトを止められる人は誰もいないでしょう〜!
まさに、旬の御方……という、パワーを感じます。
JIS企画、毎回出演というわけではないけれど、十年付き合ってきて、やはり、かけがえのない相方だなあ……と、感謝。
加藤紀子さんとは7年前のドラマ「ガラスの靴」で兄妹役で共演させていただいた以来ですが、やはり、きちんと向き合ってお仕事をさせていただいた方故、日々の演技の変化にも敏感に反応してしまいます。
女優としての新境地を切り開いていらっしゃることは間違いなし!!
われわれのシーンもまた、楽しみにしておいていただきましょう。
今回、僕は演出家の役なのですが、劇中での演出っぷりもじっくり観ていただこうかな……?
殺人事件をめぐるサスペンスですからね、どうぞ、お友達お誘い合わせのうえ気軽に観に来ていただいて、新宿でゴハンでも食べながら、謎解き話に花を咲かせていただければ、ウレシイです。