雑記帳 二〇二四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇一〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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橘 
井堂二〇〇八年神在月二十八日

昨日は日光江戸村で時代劇の撮影。
立ち回りのシーンを30カットほど。
今年は『柳生一族の陰謀』の烏丸少将文麿、剣の達人のおじゃる役でも殺陣がありましたし、ちょっとチャンバラづいてます・・・。
日光江戸村での撮影は、昨年、やはり『喰いタン2』の時代劇バージョン編でもありましたし、なんか、現代劇と違って、扮装がバケられるので楽しいです。
まあ、『ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い唄』の蛇骨婆ァ役や、撮影中の『20世紀少年』の第三部では、リバウンドして太ったヤン坊マー坊で、太っちょ特殊メイクなどもあり、俳優の仕事の楽しみの中に、この、非日常を生きることができるという要素はかなり大きいのですが、時代劇や特撮ものは、さらにそれがはっきりして、演技にも跳ね返るような気がします。
日常の現代劇では、いかに「自然」であるかということが重要だとされることが多いような気もしますしね・・・。
現代劇であれ、時代劇、特撮であれ、虚構を生きるのに一番大切な事は何?・・・と自分に問い返してしまいます。
それもこれも、今、芝居の稽古の真っ最中だからかな・・・?
『シャケと軍手 〜秋田児童連続殺害事件』、是非、ご覧いただけますよう!!
2008年11月18(火)〜28日(金)
中野光座 090-5504-2431
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開演 平日19:00 土曜14:00/19:00 日曜14:00/18:00  
料金 前売3000円 高校生2500円 当日3300円  
取扱 チケットぴあ 新転位・21
問合せ新転位・21
Tel&fax 03-3910-1660
mobile 090-5504-2431
e-mail n-tenyi21@ceres.ocn.ne.jp

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橘 
井堂二〇〇八年神在月十九日

昨日は東京国際映画祭(TIFF)に出席させていただきました。
林海象監督の最新作『THE CODE/暗号』は「探偵事務所5」シリーズの劇場映画としては第二作目。
このシリーズはネットシネマでも、ずっと続けておりました。
ですから、シリーズの作品数にすると、55本目だそうです。(だいたい・・・「5」なので)

映画祭の初日の朝一番の公開にも関わらず、3分でチケットが売り切れたという盛況ぶりで、舞台挨拶に登壇した尾上菊之助さん、稲森いずみさん、松岡俊介さん、宍戸錠さん、松方弘樹さん、貫地谷しほりさん、林海象監督・・・もちろん僕もみな高揚しておりました。
一般公開は来年夏なのですが、いち早くお届けできることに・・・。

舞台裏でも、松方さん、宍戸さんの、東映vs日活の日本映画の黄金期のお話しもたくさん聴かせていただき、勉強になることしきり。

しかし、この日の目玉は、なんといってもグリーンカーペット!
ハレの場に参列できたこと、とても嬉しかったです。
歩きながら、秋風が、本当に心地よかったです・・・。

当日のレポート、動画でも観れますね・・・。
麻生総理も急遽、参加なさいましたが・・・コメントはどんなだったのでしょう・・・?

林監督とは国際映画祭に二人で一緒に出席するのは、実は、デビューの『夢みるように眠りたい』以来。
・・・そう!1986年のヴェネチア映画祭以来なのです。
実に幸運な映画デビューを果たした二人が、こうして、また探偵映画で、探偵役で参列させていただけたことの重みをひしひしと感じています。

また、晩餐会も賑やかでした。
レッドカーペットではなくグリーンカーペットでもおわかりになるように、今回の主旨にはエコロジー意識を高めよう・・・との狙いもあるようで・・・。
海外の国際映画祭との差異をはっきりさせたいとの意識も大きいのでしょうが、選ばれた作品にもそれが反映されているのかな?
林監督とテンションあがったのは、晩餐会で『シティ・オブ・ゴッド』『ナイロビの蜂』のフェルナンド・メイレレス監督を紹介していただけたこと!
同監督の新作『ブラインドネス』に出演している木村佳乃嬢に紹介してもらっちゃいました〜!!
脚本のドン・マッケラー氏、製作の酒井園子さんらのテーブル、品位が高かったような気がします。

せっかくの映画祭だから、いっぱい観たいのですが・・・日々、芝居の稽古中。
なかなか行けそうにもありません。
華やかな世界とは正反対の、地道な作業の積み重ね・・・。
山崎哲さんの演出のもと、新・転位21のみなさんといっしょに、30年ぶりに一緒に芝居をやる飴屋法水氏や、実人生のつれあいでもある石川真希との作業は、とても大切な時間です。
地道なこの作業無くして、俳優人生は歩んでいけないと意識させられる日々であります。

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橘 
井堂二〇〇八年神在月十四日

松江での小泉八雲の朗読の会も3回目を無事に終える事ができました。
回を重ねるごとに、学ぶ事も多く、照明や音響のシステムも、ますます充実してきて、200人ほどのお客さんの前でやる贅沢さを感じました。
旧友、山本恭司氏とのコラボも、今年は東京でも6月に昨年の作品の再演をやったこともあって、ガップリ組んでいる感が、増しているような気がしました。
お客様にも満足していただけたのではないかな・・・?と・・・。

今回の出し物『魂の故郷 漂着の浜辺からの呼び声』は、海をテーマに小泉八雲の作品を構成。
焼津、鳥取は八橋(やばせ)、美保の関、出雲大社は稲佐の浜・・・浦島伝説、稲村の火のつなみのお話しとか・・・神話や実録伝承を交えながら進めて行きました。
キョージの手腕、冴え渡っていたな〜。
ギターと会話する作業、なかなかオモシロイものです!
会場となった東林寺は、松江の月照寺の隣にあり、寺にある大きな亀の像のことをハーンも描いていて、語りつつ、夜中に暴れ回る大亀のイメージ、リアルに感じられたのも、ご当地ならではの楽しさ・・・でありました。

今回は、加えて、知人から預かった、小泉八雲の長男の一雄が岸清一(島根県庁前には像も立っているし、代々木には記念館もあります・・日本の体育教育の貢献者で、弁護士)に送った初版本を含むハーンの書籍を松江市に贈呈する式もあり、母の喜寿の祝いやらなにやらでバタバタしてましたが、久しぶりにゆっくりと秋日和の続くなか、松江に滞在でき、よかったです。

・・・しかしなあ・・・松江に滞在中に峰岸徹さんの訃報を聞き、あまりにも続くので驚いてしまい・・・。
四月にドラマで共演させていただいたばかりでしたが・・・確かにその時に「腰が痛い」とはおっしゃってましたが・・・。
俳優として全うなさった先達に、大いなる敬意を捧げつつ・・・。
ご冥福をお祈り申し上げます。

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★松江の月照寺の大亀
夜中に動き出さないよう、石で押さえつけられているバケ亀

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橘 
井堂二〇〇八年神在月三日

東京は、ここ数日秋日和・・・。
午前中、こうして机に向かって、窓を開け放して、少し冷たい空気に気持ちをひきしめて、あわただしかった夏を想い返しています。
季節の変わり目と同時に、仕事もあらたなページを繰ることに・・・。

さしせまった小泉八雲の朗読の構成に追われ、お尻に火がついた状態なので、のんびりしている場合ではないのですが、まあ、あわてない、あわてない・・・。
映画『20世紀少年』の3部の撮影などもあるのですが、今月は、いよいよ山崎哲さんの新・転位21の公演『シャケと軍手』の稽古が始まります。
身が引き締まるとは、このことです!
さ、あらゆる演技の垢を落として稽古に臨まなければ・・・。
先日の中沢新一さんとの対談もそうでしたが、ゴジラにしろ、事件にしろ、あらゆる作品にしろ、日々の生活にしろ、「なぜ、そうなっているのか、どうなっているのか?」とあらゆる現象と向きあう眼差しには、本当に学ぶことが多いです。
山崎哲さんの芝居を通して、単に事件の謎を究明するばかりではなく、ひとつひとつの事件が、この時代を生きている己の身体と密接に関わっているのだと、向きあわざるを得なくなるのです。
気恥ずかしさを捨てて言葉にすれば、「生きている」ことの重み、大切さを、感じさせてくださるのです。

愚直なまでに向きあう・・・という意味では昨年末に出会ったことで、仕事や作品作りに大きく影響を与えてくれた雑誌『Re:s』の存在があります。
決して流行を追うオシャレな雑誌ではないけれど、そしてまた、エコを声高に訴えることもないけれど、「何が大切か?」ということを、問い続ける姿勢には共感せざるを得ません。

先日も、取材で大阪、神戸にRe:sのみなさんと廻ってきました。
来年、結成した写友会で写真展ができたら・・・と、写真を撮ったり・・・。
でも、一番の取材目的は、夏の写真展でもご紹介させてもらった佐野家の古いアルバムの修復!
兵庫県は中国山脈の山中、養父市にある製本工場、ナカバヤシさんというフエルアルバムで有名な会社の工場見学に・・・。
いやあ〜面白かった〜!・・・というか、凄かった!!
製本は、もちろん、今の時代、機械化されているのですが、それぞれの機械には必ず人がついていて、ロボット工場・・・ではありません。
指先の微妙な感覚と、機械との連携は、まさしく、みなさん、職人!

手帳などの大量生産から、全国の大学や公共施設の文書を製本、個人で依頼されたさまざまな製本・・・その技術力は、初代からのすべてを手仕事でやってきた職人魂が注入されていて、この日本、まだまだ捨てたものじゃない!と久々に感激いたしました。
古文書の修復技術など、もう、手品としか言いようのないマジック!
ボロボロになってしまった、佐野家のアルバムも、必ずや元の姿に戻していただけると、確信いたしました。
いや、ホント、すごいです。

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★薄い和紙を裏打ちして補強していきます。
★虫食いなんどの古紙の修復過程。若い方も多かったのが心強い!
★機械と手作業の見事な調和!


もちろん、ナカバヤシさんのような大きな会社ばかりではなく、個人や小さな工房で、コツコツと修復や製本のお仕事に携わっていらっしゃる方も少なからずいらっしゃると思いますが、大きな会社でさえ、あのように職人技が必要とされる、製本技術・・・ああ、気になって仕方がありません!

ちょっと、本棚の本を適当に選んで、綴じ方を見てみると・・・いや、いろいろありますね〜。
そういや、装丁や製本のことを描いた本、好きで読んでたな・・・あれだ・・・サバト館のやつだ、コブデン・サンダスンの『この世界を見よ』、ポール・ヴァレリーの『書物雑感』、ポラードの『書物の余白』、生田耕作がセレクトした『フランスの愛書家たち』、ユザンヌの『西洋美談 愛書家鑑』、重複するものもありますが、白水社から出てた『愛書狂』、アンドルー・ラングの『書斎』など、いわゆる「本の本」にハマると、抜け出せません・・・出久根達郎さんの古本にまつわる小説やエッセイの数々も、思わずニヤニヤしてしまいます。

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★知人から預かっている小泉八雲の古書『知られざる日本の面影』
★修復の必要も無いほど、いい状態です。挿絵もいいんだよね!
江戸や明治に旅したい今日この頃・・・。


読書の秋!
さて、何を読もうかな〜。
いかん、まずは、小泉八雲をば構成せねば・・・。

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