埼玉県立美術館でおこなわれていた澁澤龍彦幻想美術館の最終日にすべりこむ。
マキは一足先に観ていて、素晴らしい展覧会であることはわかってはいたけれど、これほどまでとは・・・。 流石!巌谷國士氏監修!!!
八雲と一緒にここのところ、よく展覧会に行ってるな〜。
バルテュス、マン・レイ、デルボー、ベルメール、マグリット、エルンスト、ダリ、アルチンボルト、酒井抱一、四谷シモン、金子國義・・・クラクラするほど素晴らしい幻想美術館でした!
幻想が現実になるなんて・・・幻実という言葉が似合う展覧会でした。
いらっしゃれなかった方は、図録だけでも・・・いや、まだ巡回するようですので、要チェックですね!
横須賀でもやるらしい・・・。
あと、鎌倉でも鎌倉文学館で『澁澤龍彦 カマクラノ日々』という企画展をやってます。
こちらも、見逃せませんね。
僕は劇団時代に、唐さんと澁澤さんが飲んでる横でちょこんと座って耳をダンボにしてたこと覚えてますが、話の内容は全然覚えてないんだよな〜。
しょうがねえなあ〜ヨッパラッて武田百合子さんと踊ってたな〜憧れの人たちに混じって舞い上がってたんだろうな〜みんなカッコよかったな〜。
カッコイイ・・・といえば、一昨日、師匠、遠藤賢司(エンケン)さんからメールが来て、新宿で飲むことに・・・。
『喰いタン2』の収録が、思ったより早く終わったので、生田スタジオから直行!
急遽、若松孝二監督と飲む事になって、ならば・・・とのお誘い。
北野武監督作品ほか、日本映画の多くの作品の題字を手がけてらっしゃる赤松陽構造(ひこぞう)さんご夫妻がご一緒。
僕は黒木和雄監督の『明日』が、最初のお仕事・・・ということに・・・。
エンケンの監督作品『不滅の男 エンケン対日本武道館』の題字も赤松さん。
若松監督は、この日、新作、『実録・連合赤軍 「あさま山荘」への道程』のダビング(音声を付ける作業です)を終えたばかり!
出来立てホヤホヤの作品に、かなり・・いや、相当の手応えを感じていた様子・・・こりゃ、何が何でもたくさんの人に観て欲しい!!!
主演の坂井真紀ちゃん、すごいらしいぞ!真紀ちゃんは若松作品のファンで、オーディションを受けての主演獲得だったのです。
僕も内ゲバで、ボコボコにされました。
若松作品の常連俳優として、その、キビシサを知っているだけに、さぞさぞ・・・と撮影現場が想像され・・・泣けてきます。
若松組、終わると、緊張感から解放されて倒れるまで飲んじゃうんだよな〜。
「ワカマツのヤロ〜!ぶっころしてやる!!」・・・などと、荒れて・・・いや、それはもちろん、手応えのある仕事を終えての、屈折した愛情表現なのですが・・・まあ、追いつめられるワケです・・・。
それを知った監督もまた「サノのバカが、荒れて、オレを殺してやるっていいやがって・・・」と吹聴され・・・。
「観に来た人に喜んでもらいたいだけなんだ」と言い切る若松監督、それは、エンケンの言葉と一緒でした。
全身全霊で歓びも哀しさも、クダラナさもぶつけていく姿に打たれます。
大病を克服しての若松監督の生き様、カッコよすぎます!
長生きして、もっともっと追いつめてくださいね!!!
しかし、天願大介監督の新作『世界で一番美しい夜』もそうだったけど、カンヌにははじかれたようで・・・まったく、どうなってるんだろう!?
・・・フフフ・・・まあ、いいや、公開されればわかるはず・・・。
エンケン、若松孝二・・・この凄い組み合わせ、澁澤龍彦×唐十郎の夜と共に、忘れられない一夜でした。
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