雑記帳 二〇二四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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二〇一〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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橘井堂二〇十三年皐月二十六日

夏に放送予定のオムニバスドラマの撮影を終え、映画の撮影の日々。
このオムニバスドラマ、まだ情報解禁ではないので多くは語れませんが、映画やドラマを始めた頃からやりたかったこと。
某、大大大好きな漫画家の原作ものなのですが、まだ人気作家になる以前の作品群。
25年以上前、企画を立てて、当時のノートには今でもその時のラインナップが列挙されております。
感慨無量!!!
お知らせできることになりましたら、大声で(?)お届けいたしますね。

さて、映画のロケはここのところアクアラインを越えて千葉方面でのロケが続いております。
4月に滋賀の近江八幡で撮影していた映画も原作はライトノベルでしたが、こちらも同様で楽しい物語り。
・・・けれど、どちらも、実は奥深いテーマが隠されており・・・。
先日、観た宮藤官九郎監督の「中学生円山」もそうでしたが、一見、コメディタッチで描かれてはいるけれど、奥底の世界観が深い作品がここのところの日本映画の特徴なのかもしれません。
正面から、震災、津波、原発事故、凶悪犯罪・・・といったものに向かいあっている作品と、
一方でコミカルな設定ではあるけれど、これからの生き方を模索しよいうと問いかける作品とが絡み合いながら続いているように思われます。 そう、僕らは、絶望的な想いと、けれどそれに蓋をしないで、享楽的に自分の生だけを甘受するのではなく、重くやりきれない想いを抱えつつ、それでも皆でどう生きるか・・・ということを模索しながら、そしてその想いを分かち合いたいのかもしれません。
言葉にはできないけれど、かといってじっとしていては何も始まらない・・・と思考停止のまま動き始めてもどこへ行くのかわからずに、ならば、これからどうしていったらいいのか・・・と探り続け、それぞれの仕事や日々のなかでもがき続けるしかないのかもしれません。
僕の場合は、それが映画、俳優、表現の仕事。
この先に控えている映画も、どうやらもっともっと向きあわねばならないようです。
やらねば!!

近江八幡でのロケでも監督やスタッフ&キャストと実によく語り合い、現場も楽しかったですが、現在撮影中の映画もまた、よく監督や共演者、スタッフたちと語り合っています。
ストーリーはシンプルなのですが、物語りの整合性を求めると不自然なことばかり。
・・・ならば、いったいどういうことか・・・?と、その世界観を共有しあう。
そうして、一座が生まれてくる・・・映画は実人生の縮図のようです。

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★これは横浜のロケ先で。操車場の鉄路。

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★これも横浜。鉄骨とか錆びとか好きなんでしょうな。

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★千葉のロケ先にて。スナック「赤い靴」、玉袋筋太郎さんと飲みに行きたい!!

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★これも千葉のロケ先で。沈む夕陽がまっ赤で大きかった。

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橘井堂二〇十三年皐月十九日

ドラマや映画の撮影が続いている。
20日からも新しい映画の撮影に入る。
何本かの作品をかけもちするのは避けたいところだが、なぜか重なる時は重なってしまうのだ。
今月は、故郷、島根県、出雲大社の60年に一度の大遷宮、大祭礼の儀式が続いていたが残念ながら欠席させていただいた。
撮影の他にも衣装合わせがあったり、取材があったり・・・と、バタバタしていた・・・のはホントなのだが、それでも合間を縫って、ここのところ、ライブに行ったり、映画や芝居を続けて観た。
仕事がらみだったり、共演者や友人たちが出演している作品、コメントを寄せるために試写場に足を運ばせていただいたり・・・。

「オズフェス ジャパン2013」は幕張メッセで2日間行われたが、2日とも足を運んだ。
ゲーノージンの職権乱用・・・と罵られても仕方がないが、ちゃんとプロモーション番組にも出演させていただいたしバックステージパスをいただいて娘たちとでかけました。許してね。(汗)
スリップノットブラックサバス狙い!!
スリップノットは娘の影響。
元々、メタルは得意じゃなかったけれど、だからといって聴いていなかったわけじゃあない。
ブラックサバスは「パラノイド」がシングルヒットしてた70年頃の印象が強いけど、あれから40年!!オジー・オズボーンの存在はやはり大きい!!
いやしかし、ホント、スゴかった!!!
スリップノットのステージはノットマニアの娘が言うまでもなく、これまでのライブ映像と比べてもクオリティがかなり高かったようだ。
コアなイメージのスリップノットだけど、曲がいいんだよね。
唄や演奏はバカうまだし!!!
エンターテイメントとしてのステージとして最高!!!
ブラックサバスも全員とはいかないまでもオリジナルメンバーが顔を揃えたことで、伝説のステージとなることは間違いないだろうし。
パフォーマンスも最高で、メタル・・・っていうより、ハードロックかな〜?まあ、ジャンルはどっちでもいいや。
アンコールの「パラノイド」で燃えつきました。
オズフェス・・・メタラーが集合するフェスなんだけど、今回は何故かアイドルユニット「ももいろクローバーZ」も参加。
「モノノフ」と呼ばれるファンの方たちも大勢詰めかけた。
違和感あるかな〜?と思っていたが、途中からギターに人間椅子の和嶋慎司さんらが加わって爆音!!
メタル魂炸裂!!・・・ももクロ、全身全霊のパフォーマンスに、やらレタ〜!!! AKB48の柏木由紀さんとドラマやってたから、ちょっと後ろめたい気持ちも芽生えたりしてw・・・AKB48のLIVEも良かったけど、ももクロも相当ハードだな!!!!

などと、音楽の話してますが、ここのところ観た映画や舞台が、全部当たり!!!
池田鉄洋さん作演出の「バブー・オブ・ザ・ベイビー」は共演した田口浩正さんや田中圭さんも出てるから・・・くらいの軽い気持ちで観に行ったのですが、良い意味で期待を裏切られました。
イケテツ、やるな!!
国際問題と町場の恋愛やらあれこれ・・・のこじれを解きほぐしていく様を実に見事に、さりげなく描いてました。
長塚圭史さん作演出の「あかいくらやみ」は戊辰戦争、太平洋戦争、そして現代を縫うような幻想譚。
天狗党のことはそんなに知らなかったけど、土蜘蛛、鬼、天狗・・・は、ここ数年のキーワードなので、「なるほど!」と思うことも。
最初は、探りながら観ていましたが、じっくりと時間が熟成していく空間に、志の高い清い舞台だと感じさせられました。
小栗旬さん、小日向文世さん・・・友達も主演を務めていたし、大いに刺激を受けました。
師匠、遠藤賢司さんや古くからの仲間、坂井真紀さんも出演している宮藤官九郎監督「中学生円山」も面白かった〜!!!
バカバカしくも切なく、笑える作品を作ることこそ、一番難しいのかもしれない・・・と唸らされました。
天狗に繋がる・・・と受け止められた台湾映画の大作「セデック・バレ」は日本占領下の台湾で起こった山岳民族のクーデター・・・いや、祖先から受け継いだ土地を守り抜こうとした話。知らなかった・・・素晴らしかった!!!
キム・ギドク監督の「嘆きのピエタ」一般公開は6月ですが、試写場で観て参りました。
ヴェネチア映画祭、金獅子賞受賞、当然でしょうね。
スゴイ!!としか言いようがありません。
内臓、わしづかみ!!!
ギドク監督の重さには、けれどファンタジーとしての救いがあるように思われ、好きなのです。
アンゲロプロス監督、若松孝二監督が他界なさってしまった今、キム・ギドク監督の存在は大きい!!!
あ、あと、ショーン・ペンが出てる「L.A.ギャングストーリー」も観ました。
ハリウッドの暗黒街、警察との癒着・・・最後まで惹きこまれ、さすがの俳優陣たちの圧巻の演技力にも舌を巻くばかりでしたが、シューティング・ゲーム場に紛れ込んでしまったような気にもなり、救いもあるのですが、おびただしい銃撃戦(それはセデック・バレも同じはずなのですが)が行われている背景が、あまりにも絶望感に覆われていて・・・なんとも言えぬ気持ちで映画館を後にしました。

いっぱい充電したぞ、こちらも負けてはいられません!!!
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橘井堂二〇十三年皐月八日

先月末に、滋賀県、近江八幡での映画のロケ撮影を終え、一息・・・といきたいところですが、相変わらずのあれやこれや。
6月にリリースされるドラマ「ミエリーノ柏木」のblue-ray&dvd用オーディオコメンタリーの収録で、久しぶりにAKB48の柏木由紀さん、キングオブコメディの今野浩喜さん、タカハタ秀太監督と再会。
久しぶり・・・といっても2ヶ月あまり?
一旦終えたドラマのメンバーと再会するのは心の持ちようが、なんだか微妙・・・「リッチマン,プアウーマン」もそうだったけれど、もうひとつの現実を生きているので、それでもどこに身体を置いたらいいか探ってしまうんだろうな・・・。
・・・とはいえ、とても楽しくドラマを振り返りました。
ゆきりんは「柏木納豆」「柏木とろろ」・・・などという怪しげなミニ番組もやり始めたそうで・・・何を考えているやら・・・(笑)

次のドラマの撮影までの間、鳥取の植田正治写真美術館で植田正治生誕100年を記念して開催されている「植田正治の『実験精神』」に行ってきました。
美術館から20分ほど離れた「鬼の館ホール」で、溝口肇さんのチェロのコンサートと写真評論家の飯沢耕太郎さん都立写真美術館の金子隆一さん、写真家の平間至さん、そして私とでのシンポジウムもあり、どっぷりと植田正治の世界、UEDA-CHO・・・に浸りました。
「鬼の館」がある溝口という土地は、なんでも日本最古の鬼の伝説が残る場所だそうで・・・。
たしかに、中国山地には権力に追いやられた鬼やクモと呼ばれる民の痕跡が地名の響きや生活のなかに残っているような気もします。

このシンポジウム、音楽、言葉、写真・・・様々な角度から考察する植田正治の世界・・・語り合えば語り合うほど、色々な発見があり、楽しかったです!!
写真ファンとしては、まずは、飯沢耕太郎さんと金子隆一さんとの2ショットは、かなりのお得感!!!
ここぞとばかり、僕も色々と質問させていただきました。
植田正治写真美術館の展示も、生誕百年ということで、初心者にもわかりやすく、初期の作品から晩年の作品までがバランス良く展示されておりました。
なかでも目玉は「少女像」。
それも、今まで知られていたのとは別アングルの「雑巾がけ」という手法が用いられた美しいプリントが新たに発見され、これまで知られていた「少女像」の、ヴィンテージプリントと共に展示されたのでした。
しかも、そのプリント、2010年に島根県立美術館で開催された佐野史郎写真展「あなたがいるから僕がいる」で流していたショートムービー「つゆのひとしずく」を境港歴史研究会の根平雄一郎さんがご覧になったことがきっかけ・・・というから、僕もあの展覧会をやった甲斐があったというもの。
「つゆのひとしずく」は植田正治の写真をモンタージュし、小泉八雲の言葉と加藤和彦の音楽で編まれたものなのですが、そのなかに永遠の女性を探し求める・・・という物語りの導入に、その「少女像」を使用していたのです。
根平さんは、それを観て、自宅にあった同じアングルの写真と別の物があったことを思い出し、植田正治の未発表作品だということに気づき、僕にご連絡いただき、植田正治の息子さん、境港の植田写真館の植田亨さんを通して金子隆一さんに鑑定していただいた経緯。
その「少女像」は、なんと根平さんのお母様の少女時代のもので、植田正治がモデルとして撮影していたのでした。
植田正治生誕100年の記念を飾る天国からのプレゼント・・・でしょうか?
「少女像」の新たなヴィンテージプリントが2点も見つかるなんて!!!
いろんなことがつながり続けています。

シンポジウムが終わってから、平間至さん、植田正治写真事務所の増谷寛さんや植田正治の娘さん、"カコちゃん"こと増谷和子さんや植田正治写真美術館の学芸員、北瀬和世さん、スタッフのみなさんらと米子でゴハン。
山陰の美味しいお魚を堪能、流れで入ったイタリアンのお店もワインとチーズ、美味しかったな〜。
そうそう、和子さんの御著書、「カコちゃんが語る 植田正治の写真と生活」、是非、ご一読を!!
もう10年近く親しくさせていただいておりすが、まだまだ知らないエピソードが満載!!でした。
平間さんには、酒の席で急遽、最も基本的なカメラの構え方講座が開催。
シャッターを押す方ではなく、もう片方の支える手の方が大切・・・姿勢は前のめりにならず、反り返ってもダメ。
常にニュートラルに脱力し、リラックス。
構える顔も、力が入らないように・・・当たり前のことでしょうが、当たり前のことが一番難しい。
俳優部的にはセリフを言おうとせず、セリフを言う時の身体の状態を瞬時につかむ。
身体の状態を見せつけて、セリフにもったいをつけるのもよろしくない・・・などと、何事も身体のあり方だな〜と。

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★5月の宍道湖。

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★植田正治写真美術館から臨む大山(だいせん)。


松江の実家にも帰っていたので、友達と会ったり、高校時代から通い慣れた喫茶MGに行ったり、秋の小泉八雲の朗読の打ち合わせをしたり・・・。
で、ついでといってはナンなんですが、先月末から「ぐるっと松江レイクラインバス」という、観光客の方々や地元のみなさまにもとても便利な巡回バスのガイドアナウンス(録音)を一部担当させていただいているので、その確認の意味も含めて乗車してみることに。
松江市に打診してみたところ、ちょっと大ごとになってしまい・・・テレビや新聞などの取材の方々も大勢いらっしゃってくださった上に、松浦芳彦副市長さんと同乗させていただき、松江の想いを色々とお話しさせていただきました。副市長さんからも色々とご説明いただき、地元の人間としての想いと、観光客の眼差しとが一緒になって楽しいひと時を過ごさせていただきました。

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★ぐるっと松江レイクラインバスの取材。みなさま、ありがとうございました!!!

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★おみやげにいただいた、鳥取、「玉田や」さんのおせんべい・・・甘くて美味しい!!


帰京して、すぐに次のドラマの撮影。
これがまた、永年の夢・・・25年以上前に夢みていた企画を、時を越えて考えてくださっていたプロデューサーがいらっしゃったという奇蹟!! お声をおかけいただいたのも、偶然ではない・・・と我田引水。(笑)
情報解禁になったら、またお知らせいたします。

やっと暖かくなって参りました。
これから、ますます、楽しんでいただけるよう、こちらも日々を楽しんで参りたいと思います!!!
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