雑記帳 二〇十七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇一〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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橘 
井堂二〇十二年弥生三十一日

島根県、奥出雲の「カルチャープラザ仁多」で行われた、『ブックカフェ vol,7』の朗読会も無事に終え、久しぶりに松江の実家にも帰れました。
本当は、映画の撮影で帰るのは難しいかな〜と思っていたのですが、映画がクランクイン直前に撮影延期に!!
再開のメドも立っておらず、まあ、映画ではよくある話ではあるのですが、準備万端、意気込んでいただけに、落胆は隠せません。
今こそ、やるべき内容の映画だったのですが・・・。
まあ、ですが、そこはすぐに切り替えて、松江では「魚一」 さんで、今年豊漁の白魚のかき揚げ天丼も食べられたし、姪っ子たちの大学、高校の合格祝いで兄弟妹揃って食事も出来たし、お墓参りもして、母親ともゆっくり話せましたし、高校時代からの親友のアズキやメガネたち同級生にも会え、良かったです。

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★松江の「魚一」。白魚のかき揚げ〜!!

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★白魚のかき揚げ天丼、美味しかったです!!!!

ライカ片手に、宍道湖ベリを散歩して、夕陽を観ながら、湖畔のうなぎ屋さんで一杯・・・。
気分はすっかり小津映画・・・でした。

奥出雲のブックカフェというのは、ポケットというボランティアグループが主催しているのですが、公共の図書室はあるものの、図書館はなく、町の人々に、子供たちに、もっと読書の習慣をつけてもらい、かつ交流の場を設けたい・・・という主旨とお見受けしました。
子どもたちも参加して古本市のコーナーがあったり、カフェコーナーでは飲み物の他にも手作りのケーキやサンドイッチもあって、都会のカフェとは、そりゃ雰囲気は違うけど、このイベントを楽しみにしている町の人たちの様子を見て、参加させていただいて本当に良かったな〜と思いました。
存在しない図書館ではあるけれど、人々の繋がりや流れのなかに、その存在しないはずの図書館が浮び上がってくる・・・そうしたセンスは大好き!!

今回、午前に小泉八雲の「稲村の火」を、午後には「耳なし芳一」を朗読したのですが、進行の方とトークしながらの緩やかな時間が心地よかったです。
客席は数十人でいっぱいになってしまうほどの空間で、実は、朗読しているなか、子供のぐずる声がしたり、携帯電話の着信音が鳴る等、集中しきれないところもありました。
子供を入れないとか、携帯電話の電源を切るとかは、神経を張り巡らせる表現の場では、なされる方が、確かに演じ手も、観客も、良い状態で演目を味わうことができるでしょう。
・・・でも・・・、と思いました。
それも含めて成立させることができないようでは表現として、何か、欠落しているのではないか?
いったい、何のために表現をし、また、その場に演じ手も観客もいるのか?
一期一会の、この場を、捧げものとして、みんなで捧げ、受け止め、楽しもうとしているのではないか?
ならば、みんなで、それを受け止め、お互いの状態や感覚を交流させればいいではないか?・・・と。
「排除するのではなく、受け止めること」。
このことを学べたことは、今回、大きな収穫でありました。
それもこれも、奥出雲のみなさんのオープンマインドの状態が導いてくださったことでした。
本当に、ありがとうございました。

更に、今回は、Re:S(りす)の藤本智士さんや写真家のtsukaoさんも駆けつけてくれて、久しぶりに「りす写友会」としても動けて良かったたかな?・・・と。
彼らが、わざわざ駆けつけてくれた、その嗅覚にも、唸らされるばかりでした。
朗読やブックカフェ、案内していただいた稲田神社や松江ではなく奥出雲にもある八重垣神社、お祀りしてあるクシイナダヒメ縁の「産湯の池」や「鏡の池」、また太古の恐竜から宇宙まで、なんでもござれの「多根自然博物館」など、奥出雲を満喫しました。

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★稲田神社。奥出雲はまだ、雪が降っていました。

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★元祖、八重垣神社跡!?


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★奥出雲にこそ、クシナダヒメが映していたという、元祖、鏡の池が!?


はじめて島根に、出雲、松江などを訪れる観光客の方は、まずは出雲大社にお参りして・・・と、なかなか奥出雲までいきなり足を運ぶという方は少ないかもしれませんが、いや、神社や古代遺跡などはもちろんですが、食に、温泉に・・・古代出雲の奥深さを知るには、まず奥出雲から・・・と思ったほどでした。
まだまだ知らないことだらけ!
宿泊した「斐乃上温泉 民宿たなべ」さんは源泉かけながし!
お食事も、素朴ですが、本当に美味しかったです。
写友会のメンバーたちと泊まった「亀嵩温泉 玉峰山荘」もお湯は良かったし、本当にゆったりくつろげました。
それにしても、どこも、仁多米は美味しい!!
すごかったのは、稲田神社境内にある、お蕎麦屋さん「姫のそば ゆかり庵」。
本当に美味しい!!
十割蕎麦に、煮物や酒粕を使ったスープなどが並んだ「そば御膳」は絶品!でした。

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★稲田神社境内にある「姫のそば ゆかり庵」の「そば御膳」、酒粕のスープや豆乳、お蕎麦は出雲蕎麦ならではの割り子、絶品!でした。

「奥出雲ごこち」 で、色々、探ってみてはいかがでしょう?
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橘 
井堂二〇十二年弥生十八日

ここのところ、映画、芝居、ライブ・・・と、積極的に足を運んでいる。
観ない時は、パタリと、まったく観なくなるので、気分屋の証拠だろう。
もちろん、撮影などでスケジュールが空かない時は無理なのだが、時間があっても億劫で動かない時は、まったく動かない。
友達と会ったり、仕事仲間とも語り合ったり・・・。
いや、だからといって、すぐに自分の仕事や日々の暮らしで何かが変わるわけではないのだが、それでも無意識には色々と影響を受けているのだろう。
そう考えると、自分で選択していないものからの影響も気になる。
ダラダラとテレビを観ていたり、ネットの情報などで知らない間に思考、語り口の間合い、センスなどが変化していくことを警戒したり、意識したりする。
無意識に変化していないことなどないかもしれないし、どう意識したところで、何も変わらないのが人間であり、世界であるかもしれない。
無意識に変化し、意識的にコントロールしても、変らない本質はあるかもしれない。
矛盾をそのまま受け入れる・・・そんな感覚が一番ピッタリくる。

これから入る映画も「友情や仲間を大切にする気持ち」をテーマにした、今のこの日本だからこそ必要な、そして求められている作品だと思うのだが、舞台となっている、扱われている世界は、その世界があったからこそ、現在の日本の諸問題を引き起しているという矛盾を抱えている。
今はまだ内容を公表できず、はっきりと言えないのでもどかしいが、自分なりに、その矛盾は最後まで抱えて取り組みたいと思っている。
決して、明言できる答えは出すまい、出せるはずがない・・・と向きあいながら。

今年になって観た芝居のなかで、たまたまかもしれないけれど、妙な空気を感じる舞台が続いた。
お芝居は、とても素晴らしく、感動的ではあるのだが、妙に「正しい」のだ。
それは、「人が生きる上で本当に大切なものは何か?」というメッセージに対する答えが、作品のなかに密かに明確に描かれているように感じられるからだ。 もちろん、作品や、演出は、そうではなく、模索し続けてメッセージしているかもしれない。 でも、自分にはそう感じられてしまう。 明確なメッセージは、今の日本に必要とされている感覚なのかもしれない。 明確な答え、明確な発言をする指導者、世界に対する毅然とした明確な態度と発言・・・。 そういったことに対する違和感と、恐怖を感じてしまうのは、ただ単に、自分が優柔不断であることの自己正当化であるかもしれないのだが。

新劇が社会主義を背景に明確なメッセージを持ち、いつしか形骸化されていったかのように受け止められた舞台に対し、イノセンスと混沌のなかに飛び込み、「主義」ではなく、あくまでも「感じられる現在に正直である肉体」を晒したアンダーグラウンド、サブカルチャーのように、意識的にせよ、無意識にせよ、相対化されてものごとは現われてくるのだろうか?
現在が戦後と重ねあわせて語られることが少なくないのも、明確な時代の変化のあらわれから来るものなのだろうか?

まあ、どちらにしても、それでも、舞台上で、真摯に、精一杯、本気で演じている役者たち、取り組んでいるスタッフたちの姿を目の当たりにすれば、心は動かされる。
・・・だが、逆に、そうして「心を動かすことが可能」であることが、怖いのだ。
他者と心を通わせ、心を動かしあうのが、表現の素晴らしいところではあるし、自分もそうありたいと思ってはいる。
映画であれ、テレビであれ、舞台であれ、基本は一人一人の人間が、一人一人と向きあうことから始まっているはずだ。
その身体感覚が、「塊」として感じられたり、「真実はひとつ」「正義」として固まってしまうと怖い。
普遍的な美とは何だろう・・・?
そんな青臭いことを自分に問いかけていた頭の悪い高校生の頃と変らずに、今もこうして、ぐだぐだと自問自答をくり返す。

劇団を辞め、映画と出会って救われたのは、この、普遍的な世界が、もしかしたらあるかもしれない・・・と思わせてくれたからかもしれない。
それさえも、「明確」な感覚か?依存か?思考停止か?責任放棄か?
少年時代からそうだったが、一人で映画を観るのが好きだ。
今も、映画館のスクリーンに向かい、椅子に身を沈めると心身が安らぐ。
もちろん、上映される映画が良いものであれば言うことはない。
ということで、最近観た上映中の映画や試写をば・・・オススメ!
「ル・アーヴルの靴磨き」アキ・カウリスマキ監督 
「ファウスト」A・ソクーロフ監督 
「ドラゴンタトゥーの女」デヴィッド・フィンチャー監督
あと、「マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙」フィリダ・ロイド監督 
「アーティスト」ミシェル・アザナヴィシウス監督
はもちろん、オススメ!(コメント書いてるし)
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橘 
井堂二〇十二年弥生七日

久しぶりにキツいスケジュールのドラマの撮影を終え、ちょっと身体がだるい〜!
連続ドラマのゲストで1話だけの出演だったのですが、レギュラーの俳優さんたちが超多忙な方々なこともあり、徹夜の撮影となりました。
けれど、とても楽しかったです!!

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★「どんな深山か・・・と思いきや、ここは神奈川県相模原。 撮影初日は雪でした〜!!。

ドラマ特有の心情説明セリフには、いつも苦しめられますが、そこを成立させてこそ・・・の俳優の世界。
今回参加させていただいたドラマの俳優さんたちは、みんな大好きな人たちばかりだったですし、主演の方は初共演でしたが、「さすが!!」と唸らされました。
撮影の合間のお話しも面白く、昭和の映画の喜劇人のことや、ウルトラQ・・・話題も好みが同じところがあったようで、あっという間に時間が過ぎて行きました。
ブログに発表なさっているので、ここに記してもかまわないと思うのですが、同じくゲストの野村真美さんとは17年ぶりの共演となりました。
綺麗で、クールな印象の野村さんですが、実際はかなりチャキチャキした元気な方!
お話ししていても、つい、笑ってしまうほど・・・。
キツいスケジュールも共演者やスタッフのみなさんの粘り強く、やさしく寛容な心配りで、無事に撮影を終えることができました。
放送スケジュールなど、詳しくは、またお知らせします。
全編、相模原のロケで、ゆっくりロケの合間に写真を撮るような余裕はなかったですが、iPhoneでいくつか・・・。
撮影の間、めまぐるしく天候が変わり、雪、雨、曇天、晴れ、月夜かと思えば、土砂降りになり、かと思うとピーカンで・・・。
気温も昼夜の温度差が激しく、なんんとも心身、天候ともにめまぐるしい数日でありました。

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★カメラアプリのフイルムシミュレーションモードで撮影。 イルフォードのモノクロプリント!(?)

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★津久井湖。松江の宍道湖育ちとしては、湖とボートがあればシアワセ・・・。 初監督の「カラオケ」でも、湖は重要な舞台でした。

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橘 
井堂二〇十二年弥生四日

監督:林海象監督、原作:稲垣足穂原作、主演:永瀬正敏、『弥勒』。
林監督が教鞭を取る京都造形大学の映画学科の学生たちと共に、現在撮影中!!
僕も1日だけでしたが、撮影に参加させていただきました。
京都での撮影は、以前から松竹、東映京都太秦・・・と度々通っており、京都へ入ると、すんなりと撮影モードに入れます。
造形大の学生たちとは以前にもショートムービーを撮ったことがあり、学生たちの作品公表にも参加させてもらったことがあるので、すぐに馴染みました。
林海象監督とは、お互いにとっての映画デビュー作『夢みるように眠りたい』からの付きあい。
あれから27年が経ち、こうして映画作りを共に続けていられる喜びを、あらためて、しみじみと感じました。
『弥勒』は、実は、『夢みるように眠りたい』の頃に企画していた作品。
ずいぶんと時間が経ってしまいましたが、今だからこそ、実現できたのかもしれません。
とはいえ、現場に入れば一足飛びに、あの頃の空気に戻ってしまいます。
1980年代半ばでも、白黒、スタンダード、サイレントの『夢みるように眠りたい』は斬新な切り口でしたが、この『弥勒』も基本は白黒映画で時代に逆行!?
丁度、アカデミー賞作品賞が、白黒サイレントの『アーティスト』が取ったこともあり、なんか、映画界全体が、今一度原点回帰をし、足元を見つめ直さなければ・・・という時期に来ているのかもしれません。
3DやCGで、どんどん映像がゴージャスになって行く分、人間の想像力が奪われていくようでもあり、声にならない警告を、スクリーンが発しているのでしょうか?

アカデミー賞といえば、主演女優賞をメリル・ストリープが取りましたが、こちらの『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』 も素晴らしい映画でした。
豪華なハリウッドのエンターテイメント作品なのだろうという先入観を、良い意味で、見事に裏切ってくれた作品でした。
人生の奥深さ、人間の孤独さと、どんな時代であっても社会の抱える問題と混沌をシンプルに立ち上がらせており、グイグイと惹き込まれました。
サッチャーの”ソックリっぶり”が話題となり、そこばかりが一人歩きしているような気もしますが、超絶的な演技は、あくまでも作品に必要だから・・・ということをサラリと突きつけているようでもありました。
『アーティスト』『マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙』共、コメントを寄せておりますので、是非、ご興味のある方はご覧になってみてください。

ところで、『弥勒』の撮影の日は僕の誕生日の前日で、スタッフのみなさんからケーキのプレゼント!!(林海象監督のtwitterから) 忘れられない57回目の誕生日を迎えることができました。
林組初代の探偵の僕と、探偵濱マイクの永瀬正敏さんとの二人のシーン、なんか、特別な空気、想いが、セットに、我々の間に流れていたような気がしたのですが、そう感じたのは僕だけでしょうか? 学生たちが作り上げたセットも、亡き木村威夫美術監督の作品を想い起こさせてくれ、素晴らしい作品になることは間違いない!!・・・という空気がいっぱいの林組でした。

そういえば木村威夫先生の3回忌を偲び、池袋の新文芸座で特集が組まれます。
3月23日には林海象監督の初期の2作品『夢みるように眠りたい』『20世紀少年読本』が上映され、18:20からは林海象監督&佐野史郎のトークショーも行われます。
是非、この機会に、我々の原点を、スクリーンでご覧ください!!
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