雑記帳 二〇十七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇一〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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橘井堂二〇十七年神在月三十一日

「笑った分だけ怖くなるvol.2」、池袋あうるすぽっとでの公演を終え、ツアーへと向かう前に届いた遠藤賢司さんの訃報。
病院でお別れすることはできたけど、お骨になる時には立ち会えず。
葬儀場で流れていた、湯浅学さんが選んだエンケンさんの楽曲が秀逸だったと、つれあいのマキから聴き、その選曲リストを見て流石!!!と唸りました。

白石加代子さんとの朗読劇「笑った分だけ怖くなるvol.2」、筒井康隆「乗越駅の刑罰」と井上荒野「ベーコン」は、池袋での千秋楽の舞台は色々と反省点もあり、旅公演初日の愛知県、知多半島の武豊での公演は、修正すべく場当たり稽古を綿密にし、スタッフ&キャストとも皆で確認しあえたことで、良い舞台になったと思います。
お客様たちの、この舞台を楽しみにしていてくださった気配も、舞台の上でひしひしと感じることができました。

この日から、開演前に流している60年代のロックやポップスに加え、「乗越駅の刑罰」が鉄道の駅舎が舞台となっていることもあり、追悼の思いを込めて遠藤賢司さんの「夜汽車のブルース」が流れてから始まるようになりました。
だから、この先のツアーも、エンケンさんに参加していただきます🎶
「ちゃんとやれ!!!」と戒められもしますしね!!!

半田に宿泊しての武豊での公演の翌日は移動日だったので、その足で名古屋から米原へと向かい、彦根へ。
来年の大河ドラマ「西郷どん」で井伊直弼役を仰せつかったこともあり、彦根の井伊大老ゆかりの場所にお詣りさせていただきました。
彦根とはここ数年、ご縁があり、ちょいと前は映画「偉大なる、しゅららぼん」の撮影で訪れておりましたし、今年3月4日のワタクシメの62歳の誕生日には井伊家の菩提寺である清凉寺さんで「小泉八雲・朗読のしらべ〜望郷〜」を開催させていただきました。
山本恭司のギター、佐野の朗読、小泉八雲のひ孫であり民俗学者の小泉凡さんの講演という、この座組みで、小泉八雲〜ラフカディオ・ハーン〜の故郷であるギリシャとアイルランドでもツアーを行いましたが、アイルランド公演のツアーに同乗してくださった滋賀大学の眞鍋晶子先生のお取り計らいで、彦根とのご縁がさらに深くなりました。

奇しくもこの日、10月29日は旧暦での井伊直弼の202歳の誕生日!!!
様々なお導きを感じざるを得ません。
朗読公演の時にもお世話になった観光協会のみなさま、商工会議所の皆様からも、今回、あつくおもてなしいただき、感謝の言葉をいくつ重ねても足りないほどでした。
「西郷どん」で井伊直弼を務めるにあたり、地元での取材も組んでいただき、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、中日新聞、彦根市広報室、それぞれの皆様方とお時間を持てたことも、改めて意気込みを新たにする機会となりました。
井伊直政から数えて18代ご当主、井伊直岳さんにもいらしていただき、貴重なお話をたくさんお聞きすることもできました。

彦根城開国記念館、直弼が両親を亡くし、17歳から32歳までを過ごした学び舎の埋木舎(うもれぎのや)、埋木舎を守って来られたご当主の大久保治男さんは、この日、茶人でもある直弼を慕う大茶会を催されており、私も一服点てていただきました。井伊家の菩提寺、清凉寺、五百羅漢の並ぶ直弼が心の拠り所としていた天寧寺にもお参りさせていただき、桜田門外の変で暗殺された時の血塗れの遺品を収めた供養塔に手を合わせ、籠に乗っていた時の貴重な遺品も拝見させていただくことができました。ご住職やそれぞれのご家族の方々からお聞かせいただいたお話で、井伊直弼のお人柄、幕末の動乱における覚悟のほどを知らされる想いも受けました。

彦根にとって、井伊家の存在がいかに大きなものであるかを感じた1日となりました。
その想いにもお応えすべく、井伊大老を生き抜かなければなりません。

それにしても、彦根と松江は似ています。
城下町であるところはもちろん、琵琶湖と宍道湖、茶の湯は石州流と不昧流・・・朝庭を思う気持ち、国造を思う気持ちと幕府への想い・・・。

井伊大老に想いを寄せながら彦根城を正面に観ることのできるホテル、彦根キャッスル リゾート&スパに宿泊させていただきましたが、本当に快適で素晴らしいお宿でした🎶

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★彦根城。


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★井伊直弼、死を覚悟しての故郷を思う歌だったに違いない。


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★茶人、能楽師、武人、文人・・・とことん学びの人物だったのだと想う。


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★清凉寺、坐禅堂。


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★井伊直弼が実際に坐禅の時に使用していた椅子。(座らせていただきました^^")
椅子の上に坐るようです。修行僧たちは畳の上だけど、住職とお殿様は椅子だそうです。


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★埋木舎。落ち着いた空気でした。


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★埋木舎、井戸かな?


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★茶室。直弼が設えさせた屏風。


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★天寧寺、五百羅漢。


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★天寧寺、井伊直弼、供養塔。


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★井伊家18第ご当主、井伊直岳さんと。

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橘井堂二〇十七年神在月二十三日

池袋「あうるすぽっと」での白石加代子さんとの朗読劇「笑った分だけ怖くなるvol.2」、なんとか千秋楽を迎えることができました。
と同時に、年内全国各地を廻るので、ツアーがスタートした・・・という感覚でもあるのですけれど。
2年前、それまで白石加代子さんが続けていらした「百物語」の一人語りを終えた次の企画として立ち上がった「笑った分だけ怖くなる」。
一人語りから二人でのリーディングへと変わり、お誘いをいただきました。
前回の出し物は東野圭吾「超税金対策殺人事件」と小池真理子「妻の女友達」。
「超税金対策殺人事件」は税金対策に小説の取材で経費を使わねばと、ハワイに行ったり、余計なものを買ったり・・・それに合わせて小説を書くので、なんともデタラメな小説になってしまう・・・というバカバカしさの中にも風刺を効かせた作品でした。
「妻の女友達」は、平凡な公務員とその妻、おさない娘との穏やかな暮らしの中に、妻の高校時代の友人で女流評論家の派手な女と再会することで、徐々に慎ましく幸せな家庭が壊されていき、ついには・・・というお話。
直接舞台をご覧になっていらっしゃらない方でも、WOWOWの放送で観ていただいた方もいらっしゃるかな?
演出の小野寺修二さんのことは、それまで存じ上げなかったけれど、パントマイム、ダンス、振り付けで多方面で活躍なされるとともに、自ら率いるカンパニーデラシネラでの公演も続けていらっしゃり、初めてその公演を見たとき、すぐにその魅力の虜となりました。
カフカの「変身」、ルイス・キャロル「不思議の国のアリス」、シェイクスピア「ロミオとジュリエット」などを題材に、まずは身体をオブジェとして駆使しまくり、言葉もまたオブジェとして構築していく作業には、大いなる共感を覚えるのでした。
白石加代子さんとの「笑った分だけ怖くなる」では、踊る・・・ということはありませんが、登場人物二人の言葉と身体の動かし方、小道具やセットとの対し方は、実に繊細で、小野寺演出によって、これまで唐十郎、竹内銃一郎、山崎哲・・・といった硬派の最も信頼する演出家から受け取ってきたものを、新たに自分の言葉と身体で再獲得し始めているような感覚でいます。

今回の筒井康隆「乗越駅の刑罰」と井上荒野「ベーコン」は、要求される繊細さがさらに増した印象です。
正直、とても難しい!!!!! たやすくない世界に対して、俳優の心情や物語と無関係な生理をそぎ落とそうと格闘するしかないのですが、そこに熱量が生まれることも実感しています。
池袋での初日と千秋楽とでは、稽古から本番に入って、随分と変わりました。
初日、二日目は、僕自身の悪い癖・・・というか、言葉を扱う時に、どうしても「役柄を演じて」しまうことを選んでしまっておりました。
成立しない・・・ということではないのですが、それでは、いわゆる「お芝居」になってしまいます。
これは、朗読劇であることを忘れてはなりませんでした。
目指す”感覚"は、極端に言えば、芸を持たない自分が言うのはおこがましいのですが、手法は違えども古来からの神楽や能楽、歌舞伎といった、リアリズムを超えたメタファーにあります。
役柄のキャラクターを演じることを控え、言葉を事物として、事象として提示し続け、身体に刻み込み、溶かし込む・・・とでもいいましょうか・・・。
振り返れば、けれど、お芝居しまくりの初日の舞台に接したお客様は、おそらくこの先、二度とあのような「乗越駅の刑罰」は見ることがないでしょうから、やはり、初日は面白いのかも・・・いや、こちらはいっぱいいっぱいなのですが・・・^^”
その後は、日々、微調整し続け、土曜日(10月21日)の昼夜の2ステージは、集中力の持続に対する不安もあったからか、かえって集中し、目指している世界に少しだけ近づけたような感覚ではありました・・・が!!!!千秋楽は、それで気が緩んだとは、言ってはならない言葉ですが、どこかに隙があったことは否めません。
「ベーコン」は、稽古場から安定した緻密な作り方が持続していたと思うのですが、こちらは10月19日の舞台では、その「うまく流れている」ことに安心し、知らないうちに白石さんに寄り添うように語り始めてしまっていて、やはり「役柄を演じよう」としていたことに、舞台上で「ハッ!!」と気付いた時にはすでに遅く、けれど、そこから何とか 修正していきはしたのですが、ホント、舞台はオソロシイ・・・と痛感させられました。

とは言え、2本のどちらも、思いっきりキャラクターを演じているシーンもあるのですが・・・。^^"
それはそれで、コントラストとして「お芝居」の楽しさをお客様にも楽しんでいただきたい部分もあるのです。

ここまで、詳しく綴っているのは、自らを戒めるためではあるのですが、これから続くステージに、まだ見ぬ、知らぬ、とんでもない大いなる発見を楽しみにしているからでもあるのです。

この雑記帳を読んでくださっている方には、どうしてもお話ししたくなっちゃうんですよね〜^^”
舞台をご覧いただけない皆さんも、なんとなく想像してみてくださいませ!!!
【追記】
ところで、前回に続き、今回も劇中の選曲を担当させていただきました。
使用曲は観てのおたのしみ・・・ですが、まずは客入れ、休憩のBGMセレクトから始めました。
今回は「白石加代子俳優生活50周年記念」の冠が付いているので、50年ほど前の洋楽ヒット曲で構成してみました。
以下、客入れから順番に流れる曲目です🎶
11曲以降は休憩中に流れています。

1、朝日の当たる家/アニマルズ
2、Be My Baby/ロネッツ
3、ミスター・タンブリン・マン/バーズ
4、Good Vibrations/ビーチボーイズ
5、夢のカリフォルニア/ママス&パパス
6、マンズ・マンズ・ワールド/ジェームス・ブラウン
7、ラヴ・チャイルド/シュープリームス
8、マサチューセッツ/ビー・ジーズ
9、ハートに火をつけて/ドアーズ
10、あなただけを/ジェファーソン・エアプレイン
11、トレイン/1910フルーツガム・カンパニー
12、二人のシーズン/ゾンビーズ
13、アクエリアス/The 5th Dimension
14、Rain/ホセ・フェリシアーノ
15、in My Room/ウオーカー・ブラザーズ
16、ホワイトルーム/クリーム
ex、Hey Joe/ジミ・ヘンドリックス

【ここだけのお話】
グレン・キャンベルの「ウイチタ・ラインマン」は、「乗越駅の刑罰」と聞いてセレクトしたのですが、ずっと鉄道路線技師の歌詞の内容だと思ってたら、送電線技師の話だったことを知って、どしよかな?と少し悩みましたが、もう、この曲しか考えられなくて・・・今年、グレン・キャンベルさん、亡くなられたそうで、追悼の想いも込めて。
「ベーコン」で流れるメリー・ホプキンの「悲しき天使」は、白石加代子さんが50年ほど前に早稲田小劇場で演じた、唐十郎書き下ろし「少女仮面」の春日野八千代に想いを寄せて・・・「少女仮面」のテーマ曲ともいうべき同曲を、お祝いの気持ちを込めて。
早稲田小劇場の大スターと、状況劇場の研究生が同じ舞台に立たせていただいていることへの、俳優修業をさせていただいた唐さんへの感謝も込めて。

ところで、今回、井上荒野(あれの)さんの小説を「笑った分だけ怖くなる」にご提案させていただいたところ、「ベーコン」でいきましょう・・・ということになった経緯があります。
なので、脚本も自分で構成いたしました。
とはいえ、本読み、稽古を通して、最終的な上演台本は小野寺さんによってできたものです。
幕が開いてからも、白石さんと読む箇所を入れ替えたり、文章をカットしたり入れ子にしたりと、日々、変わっていっています。 バンドのアレンジを変えていくのに似ています。
劇中曲のセレクトや曲の入り方、終わり方、効果音の入れ方なども、小野寺さん、音響の清水麻理子さんと相談しながら決めていきます。
分担作業と共同作業がうまく溶け合っていて、いわゆる演劇の稽古場とちょっと違うかも。
僕と山本恭司とで続けている「小泉八雲・朗読のしらべ」でも、シナリオは僕が書き、語りますが、音楽をキョージが作って演奏する形ながら、二人で相談しつつ、お互いの意見を出し合って作っていきます。
毎回、こちらも、同じ作品でもどんどん変化していきます。
「演出」ではなく、「申し合わせ」の形、マイクやエレキギター、様々な音響機器を駆使してはいますが、その手法は古典芸能に通じるかもです。
「小泉八雲・朗読のしらべ」での作業も、少なからず影響しているかもしれません。
小野寺さんにも、vol.1の時、まずは、小泉八雲の朗読公演を聴きに来ていただきましたし。

「ベーコン」原作者の井上荒野さん、いらしてくださり、とても喜んでくださいました。
何より嬉しかったことの一つです。
原作では禁断のラブストーリーとして読めるかもしれない世界を、さらに踏み込んだ解釈での今回の演出ですが、井上さんご自身が、その、ちょっと怖い解釈を込めて書いた・・・とおっしゃってくださいましたので、自信を持ってこの先も!!!
さて、これから、どう変化していくのか、ますます楽しみです🎶

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★状況劇場を辞め、6年ぶりに舞台に立った三島由紀夫近代能楽集「葵上」の時にいただいた楽屋暖簾。
あれから30年近く・・・今も原田芳雄さんに見守っていただいております。


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★お花もいろいろいただきました。感謝!!です。
遠藤賢司さんからも🎶NHKファミリーヒストリーさんからも^^


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★2ステージ公演の時、白石さんからお弁当の差し入れ🎶
天丼大好き!!!メガネは朗読用の老眼鏡、LAWRENCE EJENKIN。


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★「乗越駅の刑罰」より。無賃乗車を罰金払うから・・・と。


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★「乗越駅の刑罰」より。刑罰を受けているシーンなんだけど・・・「死刑!!」と言っているわけではありません^^"


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★「ベーコン」より。原作者の井上荒野さんにもお褒めいただき、嬉しかった🎶
母の遺影を前に語る二人・・・遺影の肖像は・・・誰でしょう?

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橘井堂二〇十七年神在月六日

10月17日初日の白石加代子さんとの朗読劇「笑った分だけ怖くなるvol.2」の稽古のまっただなか‼︎
筒井康隆さんの「乗越駅の刑罰」と井上荒野さんの「ベーコン」。
2年前に初めてこの企画にお誘いいただき、演出の小野寺修二さんとも意気投合‼︎
アンダーグラウンド演劇のレジェンド、白石加代子さんとの舞台、とても楽しく、スリリングでした。
東野圭吾さんの「超税金対策殺人事件」と小池真理子さんの「妻の女友達」はズルズルと悲惨な状況へと巻き込まれていく様が、なんとも愚かで滑稽で、でも、人が持つ弱さにうなづきながら演じておりました。
今回は…まだ、手探りですが、さらにハードルが高まっていると感じています。
筒井康隆さんの「乗越駅の刑罰」は物語はかなりのグロさがありますが、そこは小野寺演出‼︎ルイス・キャロルにも通じる不条理なファンタジーでありながら、僕は密かに現代社会の鏡のようにも感じています。もう一本の井上荒野さんの「ベーコン」は、父君の全身小説家、井上光晴さんの影も感じ、とてもエロチックで切ないラブストーリーなのですが、捉え方によっては恐ろしい事件の匂いも漂いそうです。
前回に続き、今回も劇中の音楽の選曲をお任せいただき、そちらも演技同様、気合の入るところであります。

11年前から続けている「小泉八雲 朗読のしらべ」で培ってきた朗読が、大きく反映していることも感じています。
だからといって手慣れてしまっては元も子もありません。
目の前の状況に、言葉に、音に、素直に反応することの難しさよ‼︎
今回の松江での小泉八雲朗読のしらべ「夢幻〜夢とうつつのあわいに現れるものたち〜」は、これまでのお寺やホールを離れて、初めての場所。
国宝、松江城二の丸の興雲閣での公演。
興雲閣は、実際にはおいでにならなかったそうですが、元々は明治天皇の行幸の宿として建てられたもの。
近くには小泉八雲旧居もあり、作品に描かれている明治時代の松江の空気も感じられるロケーション。
宍道湖と琵琶湖のイメージを重ねながら、松江では初お披露目の「果心居士の話」に登場する妖術使いの乗る小舟の櫓を漕ぐ音も聞こえてきそうでした。

ところで「果心居士の話」は、琵琶湖〜近江が舞台。
今年の3月4日、62歳の誕生日に彦根の清凉寺で初めてご披露したのですが、このお寺は、彦根藩、井伊家の菩提寺。
今年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」で、井伊家に寄り添う今川家の武将にして僧侶の太原雪斎を演じたこともあり、彦根ではとても暖かく迎えていただきました。
…ご縁は続くもので、なんと来年の大河ドラマ「西郷どん」では、薩摩藩と対立する彦根藩主、井伊直弼役を仰せつかり、先日、制作発表も行われました。
安政の大獄、桜田門外の変…幕末におけるあまりにも大きな事件と向き合わなければなりません。
振り返れば27年前、やはり大河ドラマ「翔ぶが如く」で、薩摩藩士、有村俊斎を演じておりました。あの時は生麦事件でイギリス人を殺傷し、それが引き金となって薩英戦争へとなだれ込んだわけですが、倒幕派から佐幕派へ、時を超え、双方の立場で幕末の役柄を生きる時、なにが正解だったかを改めて考えざるを得ません。
尊王攘夷を唱えた倒幕派が勝ち、明治新政府が開かれてすぐに開国されたことを思うと、早くから開国を提言していた井伊直弼の無残な死に様があわれに感じられます。

人は追い詰められると、とんでもなく極端なことをはじめ、残虐になるのだと、それは、きっと、誰でもそうなりうるのだと、過去の歴史の過ちは、今も起こりうるのだと、そのことをドラマを通して誰よりも自分自身が思い知らなければならなさそうです。

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★松江、興雲閣。コンサートやイベントなど、近年は色々使われてます。一階のカフェもいい感じ🎶


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★神在月を迎え、お城の周りには水灯路が巡らされ、良い雰囲気です。


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★木造洋館は、このステージにピッタリ!


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★思わず物語にのめり込んでしまいそう…入り込みすぎるとアブナイ!


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★山本恭司のギターはクール‼︎


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★お客様も集中!


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★最後は講演の小泉凡さんと三人で小泉八雲~ラフカディオ・ハーンの愛した「春の日の花と輝く~believe me」を演奏。


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★奇しき縁の連続です。いざ!

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