雑記帳 二〇十七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇一〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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橘井堂二〇十二年霜月二十四日

連続ドラマのゲスト出演の撮影があったり、次のドラマの準備だったりと、相変わらずですが、「出演、執筆等」のPOPをご覧いただいたとおり、12月はRe:sの藤本智士編集長とのトークイベントが続く。
ここのところ、旅番組で写真を撮り続けていたり、ドラマでカメラマンの役を演じたり・・・と、写真熱がまた一層高まっている。
携帯やスマホ、ちょっと良い写真が撮りたい!!・・・なんて人だってそこまで高価なカメラじゃなくても、安価な1眼レフカメラだってあるし、今はホントにみんな自由に写真を楽しんでいる感じがする。
・・・が!!!・・・データはあくまでもデータ、PC画面上や携帯の液晶画面のなかだけでシェアして楽しむのは、もちろん、僕だって大いに楽しんでいるしステキなことだとは思うのだけれど、写真館で撮る家族の記念写真が、その家族たちのためだけにあったように、ひとつひとつの写真が、いったい誰に向けて撮られているのかによって、その写真の意味合いは大きく変わってくるような気がする。
フイルムにこだわり続けたい気持ちはずっとあるけれど、どちらにしても、デジタルデータを保存したままにしているのと、フイルムであろうがデジタルであろうが、プリントしてアルバムに、あるいはちゃんとファイルして残そう・・・という想いを抱くことの違いは、やはり大きいと思う。
それはきっと、具体的な誰か・・・あるいは親族、友人、仲間・・・親しい人たちに向けられているのか、不特定多数の人に向けられているのかの違いなのかもしれない。
誰よりもまず、自分自身を具体的に感じることができなければ、己と向きあうことができなければ、その作業もまた曖昧なものとなってしまうだろう。
自分もまた、自分という名の他人なのかもしれないし。
すべからく表現とは、他者とのコミュニケーションとは、そういうものか・・・?
不特定多数でも、具体的な「伝えたい想い」があれば、見知らぬ人でも、写真を通して、一対一の感覚で接することだってできるだろう。
見知らぬ人にでも、家族と変わらぬ愛情を注ぐことだってあるかもしれない。
見知らぬ誰かの写真から、溢れんばかりの愛情を感じることだって実際にある。
・・・大いなる誤解?
いいじゃないか!!
この世界は、そうしてみんなで創っているのかもしれないのだから・・・。

そうやって、写真は自分の身体を離れて誰かの身体の眼差しと反応しあいながら、写真に写っているものの向こう側の何かを発見し、こころ動かされるのだろう。
やはり、自分を包む世界に対して愛情がなければシャッターは切れないんじゃないかな〜?
甘いか!?
・・・そうだな、愛情と感じていたものが大いなる誤解となって憎しみに変わることだってある。
確かに憎しみや怒りもまた、「伝えたい」想いとなるだろう。
そのエネルギー量は、また、とてつもなく大きく爆発したりするし・・・。
さいわいな想いを抱いている時にシャッターを切ることが多いとは思うけれど、争いの最中でシャッターを切り、生々しく人間の本質を暴くことだってある。
所詮、道具は道具・・・されど、その道具の使い手によって、人を幸せにもすれば殺しもする・・・銃と写真機は似ているのかもしれない。
スナップは楽しいけれど、スナイパーは怖い。

流れる空気のようにありたいものだ。
音も、目にみえるものも、聞こえていると感じていない波動、「音」、目に見えない「気」があるからこそ、聴こえ、観ることができるのだろうから。

なんだか、最近、自問自答が多いわい。
すんませんな・・・。

撮影の合間、穏やかな天気の日には散歩したくなる。
レンジファインダー型のデジタルカメラに、フイルムカメラに着けていたレンズを装着してマニュアルモードで写真散歩する。
ピントは甘いけど、やわらかな画像に「しょうがないな〜」とボヤきながら、それでも心は穏やかになる。

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★上野公園の噴水。レンズによって写り方が随分違う。

 


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★吉祥寺散歩。ちょっと紅葉。


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★工事現場のビルの看板跡。

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★夕陽を浴びる松の木。

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橘井堂二〇十二年霜月十九日

一気に寒くなってきたな〜。
ドラマの撮影もあったりするけど、続いていた撮影や朗読の旅も終わり、ちょっと一息。
それでも、やらなきゃいけないことが山積みで・・・どこから手を着けて行ったら良いやら・・・。
facebookやtwitter、この雑記帳もそうだけど、こうした時間もまとめたら結構な時間を費やしているに違いない。
な〜んにもしないで、ぼ〜っとした時間も大切にしたい。
こんな寒い日は、そんな一日にしようか・・・などと言ってはいられない!!
さて、あれこれ、やらねば!!
・・・う〜む、この台本、けっこう台詞があるな・・・ヤバいぞ・・・でも、あせるな、台詞を覚えようとしたらマズい!!
理解しなければ、感じなければ・・・。

「鶴瓶の家族に乾杯」のスタジオ収録も終わり、あとは放送を待つばかり・・・だけれど、衆議院解散総選挙を挟んでいるので、放送予定が変わる可能性もありそうです。
番組では終始、鶴瓶さんに突っ込まれまくりで、タジタジでしたが、なんか、次から次へと面白い人が出て来て、ホント、楽しかった〜!!
今回はフイルムカメラではなく、新しく入手したフジフイルムのX-Pro1をぶら下げて出かけました。
レンジファインダータイプのデジカメ。
露出を間違えてしまったり、ISO感度の設定を上げ過ぎてしまったり・・・と、デジカメなのに、とてもフイルムに近い感覚で撮れるカメラなので、操作が面倒なところもあるけれど、そこがまた良く、今、一番のお気に入りです!!
マニュアル撮影も、もちろん出来るし、レンズアダプターを装着して、手持ちの古いライカレンズで撮影したり、ZeissのDistagonやPlanarも着けられるので、色々楽しめます。
以前、RICOH提供の番組「アファンの森の物語」ではリコーのGXR でC・Wニコルさんが手がけた森を撮り、番組でも発表させていただきましたが、こちらもレンジファインダー感覚、コンパクトで撮りやすく、レンズがカートリッジ式なのでセンサーを傷つけることがなく、マウントカートリッジもあるし、色々レンズを楽しめる所は同じ。
ファインダーが可動式で、上から除いて二眼レフやハッセルブラッドの感覚で扱えるのも魅力!!
何より、やはり、リコーのレンズは味わい深い・・。
FUJINONのレンズはドラマの現場でもよく撮影に使われていて、ムービーカメラの世界でも信頼が厚く、それだけ安定性があるレンズなのだと思います。
フジフイルムのオリジナルマウントXマウントレンズは、はっきり、くっきり解像度も高く安定していますが、強い個性・・・というところでは、ちょっと優等生的な感じもするかな?
でも、凄いですよ!!
・・・ありゃ!?別にカメラの比較するつもりじゃなかったんだけどな・・・。

・・・で、能登は羽咋市松江・・・とカメラぶら下げたまま、京都に入ったのですが、こちらは芥川龍之介の「羅生門」を題材にして旅するBSフジの「名作を旅してみれば」という番組で。
能登、出雲、平安京と、それぞれは別々の仕事だったのですが、まるで申し合わせたかのように、ひとつの物語りとして、神話の時代から現代までが重なって浮び上がってきたのが面白かったです!!
・・・というか、やはり、その場に身を置かないと、感じられないことばかりなのだなあ〜と。

能登では大己貫命(オオナムチノミコト)や少彦名命(スクナヒコナノミコト)、出雲では素戔嗚尊、大国主命、事代主神、建御名方神・・・斐伊川、船通山・・・平安京では鬼門、鬼、虎、蜈蚣、土蜘蛛、天狗、東北、鞍馬、出雲路、出雲寺、貴船・・・。
羅生門の謎は、現代にまで脈々と水脈を通って伝わっているようです。

「名作を旅してみれば 羅生門」放送は12月2日(日)21:00~21:55 BSフジテレビにて。
こちらもカメラぶら下げて歩きました。
是非、ご覧下さい!!

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★鞍馬山から臨む比叡山。

 


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★京都、鞍馬寺の狛犬は虎!!


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★京都、一条戻橋。この世とあの世の架け橋?

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★伏見稲荷にて。荒れ果てた雰囲気が他の観光地とは違う。

 


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★六道珍皇寺、あの世へ続く井戸。

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橘井堂二〇十二年霜月十二日

若松孝二監督、桑名正博さん…と、訃報が続き、さすがにガックリきていたが、メソメソしていては監督に怒鳴られてしまう!!
ちゃんと自分の仕事をしなければ・・・。

沖縄で若松監督の訃報を聞き、次の仕事は能登へと向かった。
NHKの「鶴瓶の家族に乾杯」
放送は12月10日と17日の夜8時からです。

若松監督の遺作となってしまった中上健次原作の「千年の愉楽」は、紀州、尾鷲〜須賀利・・・熊野へと続く町で撮影された。
琉球と紀州も繋がりがあるようだし、去年から・・・いや、ここ数年ずっとか・・・なにやら古代神話の時間を重ねあわせて旅するような感覚に襲われている。
前にも記したように、若松監督は次回作の企画として沖縄を舞台に考えていらした。

そして琉球から能登へ・・・。
羽咋(はくい)市に行くことになったのは、僕が能登を訪れたことが一度もないから。
金沢や富山、新潟方面には何度も足を運んでいるのに、何故か能登には行ったことがなかった。
出雲の地と能登は、浅からぬ縁がある・・・と感じていたのに。

小泉八雲や古事記の朗読をする機会が増え、自然と古代史や神話の時代に興味が沸くようになってきた。
50過ぎたあたりから、出雲人なのに、出雲神話のことをちゃんと知らないのもなんだか・・・と思った程度だったのだが、果てしなく奥が深そうで、古代神話の時代から現在までを、実は切り離して考えることができない。
いや、古代と現代は透けている・・・というような身体感覚を覚え、出雲神話、スサノヲやオオクニヌシの国造り、国譲りの物語りが今も透けて感じられるような・・・。
琉球や北九州、越の国・・・北陸とも関係が深いのはオオクニヌシの妻たちがいたからだが、能登に初めて訪れ、縁が深いどころか、出雲の地ととても似ていると感じた。
詳しくは番組放送前でもあるので、語れないが、神事などを見ても、その精神が出雲と近いと感じられた。

出雲と能登を結んだのは、半島や島を伝ってだけのことではない。
小泉八雲より早くに日本を訪れていた天文学者のパーシヴァル・ローエルの著作「極東の魂」や「能登」を小泉八雲〜ラフカディオ・ハーンは読んでいて、触発されたに違いない・・・と思っていたので、自分の中で「能登」の存在が膨らんでいっていたのだった。

ハーンとローエルは、文通していたものの、その手紙はローエルからの一方的なものとなり、ハーンは返事をあまり書かなかったという。
・・・どうやらハーンはローエルに対し、あまり良い印象を持っていなかったようだ。
やはり、まだ日本を未開の地・・・として捉えているように感じられたからかどうか・・・?
潔癖な性格が度を過ぎていた・・・と感じていたのか?
何しろ、冥王星を発見した天文学者だ。理数系と、幻想怪奇文学を愛し、ジャーナリストとして這いずり回っていたハーンとは相容れないものがあったのかもしれない。

作家の田口ランディさんとのご縁で、ローエルを知り、小泉八雲の朗読を続けていることで曾孫の小泉凡さんからもローエルとハーンの関係も知った。
で、あとは番組をご覧いただくとして・・・。

そうして、能登の翌日は松江へ。
恒例の松江、東林寺での小泉八雲の朗読LIVE。
級友、山本恭司の音楽、ギターとのコラボも6作目。
今年は古事記編纂1300年記念と銘打って題名もズバリ「神話」!!
ラフカディオ・ハーンが初めて出雲大社を訪れる描写や、出雲、山陰縁の怪談、また出雲大社に祀られる龍蛇にまつわる怪談などで構成した。
いつかやってみたかった「鏡の乙女」も取りあげたが、ここに現われる地名が、紀州、京都、信州・・・そして龍が・・・!!
出雲の地は表れずとも、龍の身体で出雲神話の物語りが縫われている感じがした。

これまでやってきたもののなかでは一番地味ではないかと思っていたが、蓋を開けたら今回が一番好評だった。
派手な展開がない分、読む方は、今までになく、かなりの集中力を要された。
楽して良い作品などできるわけはないのだが・・・。
今回は小泉凡さんが教鞭を取る島根県立大学短期大楽部でも公演があり、続けてできたのも手応えがあった。

キョージは前後に弾き語りのLIVEもあって、しかも高校の同窓会にも参加したので、ハードなスケジュールだった。
僕は、父親と祖母の13回忌と初代の100回忌の法要も行ったのだが、あまり他の地では聞いたことがないという100回忌も出雲の地では珍しくはないようだ。
時間の感覚が永い・・・というかなんというか・・・これもまた、やはり神話の故郷だからだろうか?

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★着いた日の宍道湖は荒れていました。


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★松江大橋。何度同じ場所から撮影すれば気が済むのだろう?


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★島根短大での公演前のリハーサル中。このポジションからのキョージの写真はスペシャル!?


さて、能登〜松江での全ての行程を終え、今度は出雲の地から京都へ!!
早朝に出発した特急「やくも」で爆睡!岡山〜吉備を抜け、平安京へ。
これも、京都の古い歴史に関わる番組の撮影だったのだが、「なんなんだ、この旅は!?」と叫びたくなるようなことの連続で・・・。
京都のお話しはまた、後日・・・。
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