雑記帳 二〇二四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇一〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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橘井堂二〇二四年弥生十六日

名張での江戸川乱歩「白昼夢」の朗読と、乱歩のひ孫でいらっしゃる平井憲太郎さんとの対談を終え、そのまま松江へ。
母の四十九日の法要。
名張から近鉄特急で大阪へ。
タクシーで新大阪、新幹線遅延で少々焦ったのは、岡山乗り換えの伯備線、特急やくもは最終列車だったから。 ホームに入ってきたのぞみに乗るべく、ホームで駅員さんに乗車変更を頼むと、素晴らしい速度で変更席を確保していただけた。
やくもは4月から新車両となるため、伯備線のホームには撮り鉄の方の姿も。
旧型国鉄時代の車両引退ということもあり、撮り鉄熱がヒートアップして、色々と迷惑行為も問題になっているようですが、自重しなければなりませんよね。
かくいう私も、ついつい撮ってしまうので^^”

到着した松江駅にも、23時を回っていたけど、カメラを構えた方々がズラリ。
こちらは鉄オタとは言えないけれど、好きは好き。
列車の旅は、楽しい。
岡山駅では駅弁が売り切れで、コンビニ弁当・・・となったのは残念だったけれど、ワインをちびりちびり。
いつかは降りてみたい新見駅を過ぎると、ぐっと故郷が近づいたと感じる。
ここのところドラマの撮影や番組収録、朗読などで頻繁に松江と東京を行き来していたこともあり、実家に帰るとホッと和む。

菩提寺の善光寺は佐々木高綱が建立し、その末裔の乃木希典は、善光寺のある乃木の地名から乃木姓を名乗るようになったといい、境内には高綱の墓、乃木希典の遺髪塔もある。
小泉八雲も、善光寺まで来て宍道湖沿いの近くにあったという栗原蕎麦屋で夕陽を眺めながら一杯やるのが好きだったという。
実際の場所は、旧国道沿いの円城寺寄りだったのかな?
昨年ヒットしたドラマ「VIVANT」は、松江や奥出雲での撮影があったが、主人公の「乃木」は、この地からヒントを得ていたのかもしれない。
福澤監督に会ったら訊いてみようかな?

今は、松江は吸収合併してかなり広くなったが、僕が生まれる前は、乃木も松江市ではなく、八束郡。
出雲国風土記に残る、国引き神話の神様、八束水臣津野命(やつかみずおみつののみこと)から引用された郡だろうか?
他にも、出雲神話縁の地域名が合併によって埋もれてしまったのは、ちと寂しい。
「意宇(おう)」郡や、それこそ「能義(のぎ)」郡など、子供の頃が懐かしい。

お寺の本堂に遺影、位牌、卒塔婆を運び、納骨。
お経を聞き、共に唱える。
信心深いわけではないけれど、故人を想い、また、我々がこの世からいなくなった後のことに想いを馳せる時間は、なんとも安らぐ。
今回は、法要は兄弟家族だけで済ませたが、和尚さんには、その後の御斎の食事にもいらしていただき、これからのことなど、色々とお話ができた。
我が家だけの問題ではなく、これからのこの国の在り様にも関わってくるようで、お墓や家の問題に、皆が負担になならないよう向き合わなければとも思わされた。

せっかく松江で家族三人揃って帰ることができたのだからと、奥出雲の温泉民宿に一泊し、翌日はワイナリー奥出雲葡萄園を楽しんだ。

民宿たなべさんは、以前、「古代ロマン歴史の源流・出雲」という番組で素戔嗚尊が降り立ったという船通山に原史奈さんと登ったおり、下山して立ち寄ったお宿。
その時の温泉が忘れられず、いつか家族を連れて行きたいと思っていたのだ。

カミさんも娘も大満足してくれ、オトーサンとしてはちと嬉しい。
山菜や養殖だけれど、岩魚のお刺身に焼き魚、出雲そば、それに猪鍋!!
囲炉裏を囲んで、和みました。

我が家は誰も運転免許を持っていないので、松江から各駅停車で山陰本線をゴトンゴトンと宍道(しんじ)まで。
通学の生徒たちの様子もなんだか楽しい。
宍道から木次(きすき)線に乗り換え、1時間半かけて出雲横田へ。
木次には、昨年末、ドラマ「島根マルチバース伝」のロケで行ったばかりだけど、列車旅はやはり趣が違いますな。
車内には乗り鉄のおじさんたちが7〜8人はいただろうか?
それぞれ、風景を眺めつつ、お酒をちびりちびりと飲み鉄も。

松本清張の「砂の器」で知られる亀嵩駅を過ぎれば、出雲横田はもうすぐ。
以前、鶴瓶さんの「家族に乾杯」でも紹介されていたから、覚えていらっしゃる方もいるかな?

出雲横田は、神社のような造りでしめ縄も。
昭和な郵便ポストも出迎えてくれます。
雲州そろばんでも有名なんですよね。

駅から宿までは車で20分くらいかかるんだけど、駅まで民宿たなべさんが迎えに来てくださるので車がなくても安心。
これは、鉄道マニアにもおすすめのルートかも!!??

温泉と食事を楽しみ、ゆっくり休んで、朝食も素朴で美味しかった〜〜〜。
奥出雲は水がとっても良いので、仁田米やお蕎麦も、松江で食べるよりぐっと美味しく感じます。

VIVANTの撮影に使われた櫻井家のお蕎麦も、格別でしたが、奥出雲、聖地巡りのドラマファンにも楽しんでいただけると想いました。
日本刀の素となる玉はがねを生み出す、たたら製鉄・・・「もののけ姫」の聖地でもあります。

元々、飛行機が混んでいたので、出雲空港からの便は最終だったのですが、前日は強風で欠航していたみたいでしたし、たっぷりと時間を使うこともできましたし、なんか色々とついてもいました。

なんせ、暖かく、晴天で、奥出雲葡萄園のワイナリーでは畑や製造所を見学。
元々、木次乳業が立ち上げた葡萄園だそうで、チーズやアイスクリームも美味しかったです!!
レストランのお庭で、畑を見渡しながら、赤白ワインのテイスティングセットを楽しみ、赤ワイン「小公子」をボトルで!!
ピザやアヒージョ、骨付きソーセージも美味しかったな^^

母親の思い出話に笑いながら、色々と振り返り、松江、奥出雲の空気に浸りました。
ま、こんな法事があってもいいですかね?
お許しあれ!!

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★岡山駅。やくもと鳥取行きのスーパーいなば揃い踏み!!窓ガラス越しはキハ47かな?。


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★山陰本線、宍道駅。木次線には以前トロッコ列車が走っていましたが、廃止に。でも、この車両も観光気分満喫でき素敵でした。


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★木次線、出雲横田駅。


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★以前登った時、船通山頂上からは360度パノラマ風景で、広島、岡山、島根の各県が見晴らせました。 行政上の区分けなんて、自然の前では関係ないけど。


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★民宿はロッジ風の建物だけど、囲炉裏や自在鉤があって炭火にも癒されました。


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★川魚に山菜、猪鍋・・・お腹いっぱい!!


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★奥出雲葡萄園、気持ちよかった〜〜〜^^


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★元々、木次乳業が興したそうなので、最初はミルクタンクで醸造してたそう。


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★地下の貯蔵庫、お気に入りの小公子、棚にはビンテージがズラリ!!

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橘井堂二〇二四年弥生十五日

江戸川乱歩作家デビュー100周年と、三重県名張市、名張商工会議所創立65周年を記念して、お招きいただき、初めて名張市へ。
コロナが流行り始めた頃、この先、なかなか旅行にも行けなくなるかも・・・と、カミさんとお伊勢参りも兼ねて、やはり乱歩ゆかりの鳥羽に行ったり、昨年秋には、三重県松阪市飯高の「飯高オーヅ会」のみなさんのお招きを受け、小津安二郎監督生誕120周年記念のシンポジウムに参加したりと、近年、伊勢の周りと何かとご縁を感じる。

名張の商工会議所の皆さんにご案内いただき、旧市街を散歩。
江戸川乱歩生誕の地や、「ひあわい」という路地裏を歩き、昭和のノスタルジアを満喫した。

乱歩生誕の地ではあるけれど、生後数ヶ月で転居したそうなので、もちろん記憶があるはずもない。
それでも晩年まで何度か足を運び、「ふるさと」と呼んでいたようだ。
「孤島の鬼」ならば最初の記憶は串本か鳥羽か・・・海辺の情景だろうけれど、この街の佇まい自体にも惹かれていたのだろう、魂の故郷・・・といったところだろうか?
乱歩の幼い頃を知る辻せきさんという方が残した、「ひとよの流 八十八の手習の日記のさまを たれか讀むべき〜江戸川乱歩に「ふるさと」を伝えた老媼の手記〜」があり、そこに乱歩が名張を「ふるさと」と言っていた謎が隠されているのかもしれない。
日本推理作家協会のサイトに「続ふるさと発見七十年 乱歩と辻せき」という手記を秋永正人さんが記していらっしゃったのも、大いに参考になり、腑に落ちるものでした。


そういや、乱歩先生が宿泊していたお気に入りの料理旅館「清風亭」にはミステリー作家の方々の色紙が何枚も。
ドラマ『警視庁強行犯係 樋口顕』でもお世話になっている、我らが今野敏さんの色紙も!! 乱歩作品に何作も出演してきたファンとして、生誕地をこれまで訪れなかったことは反省。
乱歩先生お気に入りの「清風亭」の鯉や鰻のお料理も絶品でした。

賑やかなところも嫌いではないけれど、鄙びた場所や建物、素朴な料理に安らぐことが多いのは、歳のせいか?
闘病後は癒しを求めているということなのだろうか?

記念式典では、乱歩のドキュメンタリー映画の上映や、乱歩先生ひ孫の平井憲太郎さんによる講演「フリーターから大乱歩へ」が行われた。
平井さんとはちょうど一年前、豊島区の主催で、「佐野史郎×平井憲太郎 乱歩を語る」でご一緒させていただいたばかり。
その時には、僕が乱歩を評する時のキーワードとしている「戦争」に絡めて「防空壕」を朗読。
今回は、短編「白昼夢」を朗読し、平井さんと乱歩の魅力もお話しした。

「白昼夢」は、実は僕のデビュー映画「夢みるように眠りたい」を撮影していた頃、林海象監督と「白昼夢も映画化してみたいね」と話し合ったことをずっと覚えていて、いつか形にしてみたいと思っていたからでもありました。
名張の街の路地裏をロケ地に、セットと絡めて撮影できたらいいだろうな・・・などと思ったり・・・。

果たして真実は如何に????のカラクリは乱歩の魅力の要でもあるでしょうが、謎解きよりも、その場その場の空気を味わう幸せが乱歩文学の何よりの魅力だと思うのでした。

ところで、昭和36年に起きた名張毒ぶどう酒事件をご存知だろうか?
名張の皆さんにとっては暗黒の歴史ゆえ、思い出したくないこともおありかもしれないが、この冤罪事件と言われている集落のドキュメンタリー映画には、グイと惹き込まれた。
東海テレビ制作「眠る村」
やはり、乱歩の感性を刺激するような空気が、名張にはあるのかもしれない。

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★「名張駅前の乱歩像。小泉八雲と松江、乱歩と名張。


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★江戸川乱歩生誕跡地記念公園。


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★「ひあわい」の軒下。


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★たまらない路地の佇まい。


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★廃業しても、この建築は残していただきたいものです。まさに乱歩世界!!


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★乱歩の色紙と共に、有栖川有栖さんや今野敏さんの色紙も。

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橘井堂二〇二四年弥生六日

先月は、母の葬儀、小泉八雲の朗読やドキュメンタリー番組の撮影、NHK松江制作のドラマ「島根マルチバース伝」の完成披露試写と記者会見、ニュース番組などの出演・・・と、東京と松江を行ったり来たり・・・。
地元での放送は終わりましたが、NHK+では8日まで視聴可能ですし、NHKBSでの放送を22日に控えておりますので、ぜひ、お楽しみください!!
主演の桜庭ななみさんの出雲弁はネイティヴばりで、いろんな人生を観てみる・・・という設定でもありますので、桜庭さんの様々な魅力炸裂!!でありました。
今月も名張市での「名張商工会議所創立65周年記念事業」における、江戸川乱歩の曽孫、平井憲太郎さんとの乱歩のトークイベント&朗読の後、松江へ帰り、母の四十九日の法要の予定・・・
納骨の後、長男として、家のあれやこれややらなければならないこと、まだまだ山積みです。
3月4日に69歳の誕生日を迎えましたが、数え歳で古希ですよ、 古希!!・・・正真正銘のおじいさんです!!!!
この歳になると、実家やお墓のこれからのことで思索しなければならない方も少なくないのではないでしょうか?
家族のことだけではなく、地域や仕事においても、次世代、そのまた次の世代にどのような形で、教わってきたものを受け渡し、また、これまでの慣習をどのように変化させていけば良いのか・・・悩みどころです。

とはいえ、松江に帰ると、いろんなことがあっても、宍道湖のほとりにいて、あまりにも美しい夕陽を眺めていると、それだけで全て救われるような想いも湧いてくるので、不思議です。
体の奥底の古代から受け継いできた細胞の伝授が、そうさせるのでしょうか?

幼少期に世田谷は代田橋や練馬の桜台で過ごしたせいか、やはり、この武蔵野の地は、自分の故郷のように感じますし、両親はじめ、祖先も、どっぷりと出雲や伯耆(ほうき)の地の、神話の故郷の血を受け継いでいるので、個人と、祖霊とが重なるようで、アナログレコードで言えば、両A面!!てな感じなのです。
洋服でいえばリバーシブル??ちと、違うか?^^”
・・・なんか溶け合ったような、昼夜のような?
この身体感覚には、ずいぶん救われてきたような気がします。

もうすぐ、多発性骨髄腫が発覚してから3年が経ちます。
当初の闘病では、敗血症、乗り越えた後には抗がん剤治療に造血幹細胞の自家移植と、かなりキツイものでしたが、おかげさまで、その後、寛解し、先日の定期検診でも、昨年痛めた腎臓の調子も、よく、コロナやインフルエンザにも一度もかかってないし、とっても元気に過ごせているので、まずは、もう、それだけで、ただただ、ありがたく、ありがたく・・・
亡き母や、早くに旅立ってしまった父・・・そして祖先の皆さまには、この体を授けていただき、感謝するばかりです。

今年で、俳優の道を歩み始めて、ちょうど半世紀!!
振り返れば、本当に素晴らしい劇団仲間や、師に恵まれたスタートを切ることができ、映画やドラマの世界に入ってからも、本当に素晴らしい先輩や友人たち、演出家、監督、スタッフ、共演者に恵まれてきたことか!!!!!
支えてくれてきた家族はもちろん・・・

今年は大いなる節目となる仕事も待ち受けているようですし、何よりも体を大切にしつつ、これからも挑戦していかなければ!!と、思いを新たにする69歳なのでした。

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★「島根マルチバース伝」完成披露試写&記者会見にて、主演の桜庭ななみさん、監督の岡村祭冬さん、脚本の竹田モモコさん、地元の出演者の皆さんと


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★違う人生をお見せする「みせや」の主人と、地元のスーパーで働く、かつて演劇少女だったひかりと・・・ 地元でのドラマの撮影は、何だか奇妙な感覚でした^^"


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★珍しく、車の取材をお受けしました。初めて我が家に来た自動車、マツダキャロル!! なつかしい〜〜〜〜かっこいい〜〜〜〜!!!


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★運転免許を一度も取得したことのない私ですが、映画やドラマの中では運転するシーンは色々演じてきました。 こちらは、映画と車・・・ということで印象深い「ファントマ」に出てくるシトロエンをリクエスト!!

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★ウルトラQの江戸川由利子記者、ウルトラマンのフジアキコ隊員は永遠のマドンナです🎶 奇しくも、桜井浩子さんと私は誕生日が同じ!!SNSに投稿していただいたスペシウム光線の2ショットをば^^

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