雑記帳 二〇二六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二二年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二一年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇二〇年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十九年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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二〇十六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十五年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十四年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇十三年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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二〇〇八年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇七年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
二〇〇六年 睦月 如月 弥生 卯月 皐月 水無月 文月 葉月 長月 神在月 霜月 極月
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橘井堂二〇二六年皐月五日

先月末、新百合ヶ丘の麻生市民会館にて「小泉八雲伝と『怪談』〜一龍斎貞鏡の講談と佐野史郎の朗読による〜」が開催され、たくさんのお客様にご覧いただくことができました。 ちょうど、恵比寿のギャラリー、LIBRAIRIE6にて、「愛する芸術家たち|細江英公と6人の作家/金子國義・合田佐和子・澁澤龍彦・瀧口修造・野中ユリ・四谷シモン」展が開催中で、四谷シモンさんの新作人形も展示されているなか、シモンさんとシモンさんのアシスタントでフランス文学の翻訳、作家でもある菅原多喜夫さんにもいらしていただけました。 終演後、お会いできなかったので、感想がコワイですが・・・ 何せ、60年代からの状況劇場〜唐十郎を取り巻いていた超現実主義、幻想怪奇、あらゆる表現に関わり続けていらした諸先輩たち、容赦ないので・・・ でも、だからこそ、いつもそのことを、たとえ、唐さんやクマさん〜篠原勝之さんや嵐山光三郎さんが、この世にいらっしゃらなくても、いつもその眼差しは意識させられます。 で、今回は、講談の一龍斎貞鏡さんの「小泉八雲伝」と、小泉八雲の「飴を買う女」ではないのですが、やはり、京都、六条の辻にも残る、母親の幽霊が、死してもなお赤子を墓の中で育てる・・・という内容を同じくする怪談とで幕開け。

貞鏡さんはそれはそれは美しい方で、なんと5人のお子さんの母親・・・と言いますから、子育て幽霊の怪談にも、母としての想いも強く反映されていたのかもしれません。
講談、浄瑠璃、能、歌舞伎・・・伝統芸の芸の奥深さをまざまざと見せつけられますが、ワタクシの朗読は、芸とは反対にある、芸を持たない、市井の人のありようで語ることを目指す俳優業。

今回、ワタクシは、小泉八雲の『耳なし芳一』を、平家琵琶の田中奈央一さんと共にお届けしたのですが、琵琶の緩急に助けていただいたとはいえ、NHKの朝ドラ『ばけばけ』の中でも八雲が妻に語った、「本を読むいけません、ただあなたの話、あなたの言葉、あなたの考えでなければ、いけません」とあるように、小泉八雲の言葉を、朗読するわけですから、そのハードルは、一龍斎貞鏡さんの圧巻の芸を見せつけられた後に伝えねばならないこの身としては、やはり緊張するなという方が無理というもので、けれど、だからこそ、一音一音を大切に・・・とも思えたのは収穫だったかもしれません。

それにしても、貞鏡さんの講談の迫力たるや!!
講談を終え、緞帳が降りた時、息を整え、汗だくのその姿を袖で見た時、まさに入魂の一席・・・と、こちらは襟を正さざるを得ませんでした。

いつもは相方の山本恭司のギターとの掛け合いで、慣れ親しんだ『耳なし芳一』ではありますが、この世に存在しない、けれども厳しい眼差しを届けてくださる表現の先達と共に、小泉八雲、セツ夫妻、そして、『耳なし芳一』のモチーフとなっている、800年以上も前の源平合戦〜壇ノ浦の戦いで没した平家の平宗盛、平知盛、平清盛の妻、二位の局、その子、ご幼帝〜安徳天皇をはじめとする一門への供養の心を忘れずに、奇しくも先日「昭和100年式典」に列席なさった天皇陛下のお言葉として宮内庁が発表した「過去の歴史から謙虚に学び、深い反省とともに平和を守るために必要なことを考え、将来へとつなげる努力を続けることが大切との思いで式典に臨まれた」とも重ねて様々な想いがめぐるのでした。

やはり亡き恩師、若松孝二監督からはなんと言われるかわかりませんが、ああ、こんな時、唐さんやクマさんや嵐山さんたちの言葉が聞きたい!!・・・と思ってしまいます。

「過去の歴史」というイメージは、太平洋戦争のことを指しているように多くの方が感じるかもしれませんが、幕末維新の戊辰戦争や、戦国時代の数々の内戦、そしてこの、源平合戦に遡り、それが決して現在とは無関係の過去の出来事ではないことにも、この『耳なし芳一』からは教わる想いもするのでした。

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★一龍斎貞鏡さんの迫真の講談!!


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★一部の講談の後に二人でフリートーク、小泉八雲のことや怪談にまつわるあれやこれやを・・・もっとお話ししたかった〜!!


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★田中奈央一さんの平家琵琶の音色がまた、なんとも、本当にそこに芳一がいるようで・・・


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★終演後、みなさんと一緒に・・・なかなかない機会をご用意いただき、ありがとうございました!!

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